[MIXゾーン]J1の洗礼浴びるも横浜FCは這い上がる 手塚康平「やっていくうちに慣れる」

試合後、広島との差を痛感したと語った下平監督 photo/Getty Images

広島に圧倒された初戦となったが

16日に行われたYBCルヴァンカップ・グループリーグ第1節で、横浜FCはサンフレッチェ広島戦と対戦した。今季13年ぶりにJ1の舞台へ帰ってきた同クラブ。2020年シーズン初戦をなんとか勝利で飾りたかったが、結果は昨季6位の広島に0-2で敗戦となった。

さっそくJ1の洗礼を受ける形となってしまった横浜F C。試合は終始広島ペースで進み、彼らがボールをなかなか握れない展開が続いた。完敗と言っていいだろう。試合後の会見に姿を現した下平隆宏監督も、広島の披露した強度の高いサッカーにはJ2との差を思い知らされる面があったと語る。

「0-2ということでなかなか思ったような決定機も作れず、苦しいゲームだったという印象です。ただ、キャンプからトライしてきたこと、しっかりゲームを作って行く段階で“できたこと”と“できなかったこと”というのはハッキリ見えました。ですので、そういう意味では収穫があったのかなと思います。ただ、やはり掛かる圧というのは今までとは違うものがありましたね。その中でここからクオリティと精度の部分などを上げていかないと、やはり自分たちのペースにはならない。今日のゲームを基準として、また選手たちと一緒に立て直していきたいと思います」
「戦術のところで言うと、やろうとしたことは選手たちもしっかりと発揮しようとくれたなとは思います。ですが、前からプレッシャーを掛けた時、いつもならボールを回収できるところが今日はポンッと収められてしまったり、セカンドボールが相手に渡る確率が高かった。そういったところでなかなかペースを握れませんでしたね。単純なアプローチのスピードだったり、プレッシャーだったり、そこはレベルが違うなと感じました。とはいえ、これが(J1の)スタンダードで基準点。これをクリアするためにトレーニングに取り組んでトライしていきたいと思います」


J1初経験の選手が多い中でも一定の成果は出せたと今回の試合を評した一方で、個の部分では力の差が出たと語った下平監督。柏レイソル時代にJ1を経験しているとはいえ、J屈指の強豪が披露したクオリティの高さに指揮官は舌を巻いている。

だが、反省点ばかりではない。ミスもあって最終的に2失点を喫してしまった横浜FCだが、多くの部分で戦うことはできていた。今季柏からレンタル移籍で加入したMF手塚康平も、それなりの手応えを感じているか。MIXゾーンでの取材に応じた同選手は、広島の印象を「自分が縦パスを入れて前線が背負う形になった時の当たりや、アバウトなボールを入れた時のヘディングはすごく強い」と語りながらも、「ただ、そういった部分はやっていくうちに慣れると思います」と今後の改善に自信を覗かせている。さらに手塚は続けた。

「(今日の試合で)自分が落ち着いてボールを持てるということはわかりました。1点目は崩されたというよりは、クロスを上げられたところや折り返しの部分でやられてしまった。なので、そこまで悪いイメージはないです。2点目も崩されという風には思っていないので、そのあたりは良いことかなと思いましたね。ミスをなくしていければ、徐々に失点は減ってくるかなと思います」

昇格組の横浜FCにとって、今回の広島戦はJ1の厳しさを思い知らされる結果となった。しかし、時間の経過と共にチームの練度が高まれば、十分“台風の目”となることは可能だろう。シーズン初戦でトップディビジョンの洗礼を浴びた彼らだが、今季は下馬評を覆す快進撃を披露したいところだ。

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