欧州サッカー界にまた前途有望な若手が出現している。GKのチャンピオンズリーグ史上最年少出場記録が更新された。
記録を更新したのは、日本代表FW伊東純也が所属するヘンクのGKマールテン・ファンデフートだ。同選手は現地時間10日に行われたCLグループリーグ第6節のナポリ戦に17歳287日で先発出場。データサイト『Opta』によると、これはベンフィカに所属するミル・スヴィラールが2017-18シーズンに残したCLにおける“GK史上最年少出場記録”である18歳52日を120日余り更新することとなったという。
嬉しいデビューとなったファンデフート。しかし、記念すべき試合は彼にとってほろ苦いものに。開始早々の3分に自身のミスから失点を許すと、36分には自らの反則でPKを与え前半だけで3失点。最終的にヘンクは0-4の大敗を喫してしまった。この決して良いとは言えないパフォーマンスを受けて、英『THE Sun』はファンデフートの将来を心配している。その理由は前記録保持者のスヴィラールが難しいキャリアを送っていることにある。
2017-18シーズンのマンチェスター・ユナイテッド戦に当時GKとして“CL史上最年少出場”を果たしたスヴィラールは、この試合でマンUのFWマーカス・ラッシュフォードが放ったFKをキャッチするも、これがゴールラインテクノロジー(GLT)によってラインを越えたと確認され失点。自身のミスで決勝点を献上してしまっている。その後の彼は徐々にベンフィカでの出番が減少。今季はほぼBチームでの活動を余儀なくされており、同メディアは「スヴィラールのキャリアはあの試合からおかしくなってしまった」と、若き才能が一つのミスによって失われつつあると主張している。もちろん、ここからスヴィラールが名GKになる可能性はある。だが、キャリア形成において少し遠回りを強いられていることは否定できないだろう。そんなベンフィカGKの姿と重なる今回のファンデフートのパフォーマンス。同メディアが心配するのも無理はないか。
しかし、若いうちに経験を積んで偉大な守護神になったケースも。スヴィラールの前の記録保持者はレアル・マドリードやスペイン代表のゴールウスを長きにわたって守ったイケル・カシージャスだ。ランキング4位にはCSKAモスクワやロシア代表のレジェンドであるイゴール・アキンフェエフも名を連ねている。
はたして、ファンデフートがこれから歩むキャリアはどのようなものとなるのだろうか。数年後、“カシージャス級”のGKとなって『THE Sun』の心配が杞憂だったことを証明したいところだが。
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