ドルトムントかバイエルンか。近年のブンデスリーガはどこか2強体制のイメージがあったが、その勢力図を動かそうとしているクラブがある。RBライプツィヒだ。
2009年に創設されたばかりの同クラブは、24歳以下の将来有望な若手に絞った選手補強などにより、ここ10年で目覚ましい躍進を遂げている。ブンデス初昇格となった2016-17シーズンでいきなり2位。その後も6位、3位と強豪と呼ばれるにふさわしい成績を残しており、今季もここまで伝統あるクラブを押しのけ首位ボルシアMGと勝ち点差1の暫定3位(2位シャルケは1試合多く消化)につけている。
そんなライプツィヒをブンデスリーガ公式サイトが特集。「ライプツィヒがタイトルを獲得できる理由」と題して、彼らが今季マイスターシャーレを掲げることが可能だとの根拠を4つ挙げている。
1.ナーゲルスマンの存在
まずはこの若き指揮官。触れないわけにはいかない。昨季までホッフェンハイムを率いていたブンデス史上最年少監督だ。その戦術の細やかさや独自のトレーニング方法で名を馳せた同監督は、これまで「戦術はカウンターのみ」とも言えたチームにポゼッションの意識を植え付けた。必要に応じてボールを持てる柔軟さを身につけ、より試合巧者になった印象だ。
2.強固な守備陣
今季ここまででライプツィヒが喫した失点は「13」と、現時点でリーグ2位タイの数字。その守備陣を支えるDFダヨ・ウパメカノとDFイブラヒマ・コナテのCBコンビは、宿敵であるバイエルンのFWロベルト・レヴァンドフスキに「ブンデスで最高の相手」との評価を受ける。同サイトは「やはり優勝を目指すチームというのは守備が堅くなければ」とした上で、ライプツィヒがタイトルを狙うに値する条件をクリアしていると評価する。
3.どこからでも得点できる
2トップを組むFWユスフ・ポウルセンとFWティモ・ヴェルナーだけでなく、ライプツィヒの得点源は実に豊富だ。今季同クラブで得点を記録した選手はリーグ最多の12人。そのうち5人はDFというのだから驚きだ。なお、2位はバイエルンとボルシアMGの10人。どこからでも得点できるライプツィヒの得点力は、たとえトップスコアラーが離脱しようとも落ちることはなさそうだ。
4.層の厚さ
今季、チームに優秀な選手を多数加えたライプツィヒ 。GKフィリップ・チャウナー、DFイーサン・アンパドゥ、DFルアン・カンディド、MFクリストファー・エンクンク、FWアデモラ・ルックマン、FWパトリック・シック。皆レギュラー奪取とまではいっていないものの、同サイトは「うまくチームに溶け込み、スカッドに深みを与えている」と評価。ナーゲルスマン監督は彼らの加入によって、シーズンを戦い抜くために必要なクオリティと選手の数を手に入れている。
以上がブンデス公式の挙げた4つの理由だ。はたして、ドイツの新興勢力は今季のブンデスで頂点に立つことができるか。2019-20シーズンは“RB旋風”が吹き荒れるかもしれない。
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