欧州で“下克上”の嵐が巻き起こる 注目すべき10のダークホース軍団

セリエAで4位につけるカリアリ photo/Getty Images

サプライズこそサッカーの醍醐味

ビッグクラブ同士による激しい優勝争いも面白いが、スポーツの世界では「下克上」が実現した時に大きな盛り上がりを見せる。まだ欧州各国リーグは序盤戦を終えた段階といったところだが、今季もそうしたサプライズを起こしているクラブがいくつかあるのだ。

ここから中盤戦へと入っていくが、それを前に英『90min』が波乱を巻き起こすダークホース・10クラブを取り上げている。波に乗る彼らに注目していくのも面白いだろう。

1.レスター・シティ(イングランド)

まずは何と言ってもレスターだ。奇跡の優勝を果たした2015-16シーズンの再現を起こすかのごとく勢いで白星を積み重ねており、当時の優勝チームとどちらが強いかなんて比較論も起きている。守備は8失点とリーグ最少に抑えられており、現在は2位につけている。トップ4フィニッシュを実現すれば大サプライズと言っていいだろう。

2.シェフィールド・ユナイテッド(イングランド)



今季の昇格組は一味違うと評判だったが、面白いと言われていたノリッジ・シティはすでに下位へ落ちた。昇格組として真のサプライズを披露しているのは、5位につけるシェフィールドだ。失点はレスターに次いで少ない9失点に抑えており、13得点と少ないゴール数ながら着実に勝ち点を重ねている。欧州カップ戦出場権獲得は困難なミッションだが、すでに残留への道は見えてきている。

3.レアル・ソシエダ(スペイン)



同メディアがとにかく見ていて楽しいと評価したのがソシエダだ。MFマルティン・ウーデゴー、FWミケル・オヤルサバルら今後のサッカー界をリードする可能性を持つ若きタレントたちが暴れており、現在は5位につけている。若きサプライズ軍団がどこまでバルセロナとレアル・マドリードについていけるか楽しみだ。

4.グラナダ(スペイン)



イングランドのシェフィールドに続き、昇格組としてサプライズを起こしているのがグラナダだ。今は8位まで順位を落としたが、一時は首位に立っていたこともあった。バルセロナを2-0で撃破するなどサポーターを十分すぎるほどに熱狂させており、順位に関係なく彼らは厄介な存在だ。

5.カリアリ(イタリア)



セリエAではユヴェントスとインテルの優勝争いにばかり注目が集まるが、3位以下の争いは熾烈だ。ローマやナポリが思うように調子を上げていないため、中堅クラブでもトップ4入りを狙うことが可能なのだ。

中でもカリアリは第2節のインテル戦以降負けが1つもなく、MFラジャ・ナインゴラン、ディエゴ・シメオネの息子であるFWジョバンニ・シメオネらを軸に4位をキープしている。

6.ボルシアMG(ドイツ)



ボルシアMGは元より実力のあるチームだったため、上位争いに顔を出してきてもサプライズとは言えない。ただ、11試合を終えた段階で首位に立っているのはサプライズと言っていい。同メディアもバイエルンがタイトルレースを制するいつも通りの展開に慣れていただけに、ボルシアMGの首位奪取が大きな驚きだと伝えている。

中盤で存在感を放つMFデニス・ザカリア、元フランス代表DFリリアン・テュラムの息子としても有名なFWマルクス・テュラム、昨季から高い評価を得ていたFWアラサン・プレアなど、実力者が揃う。

7.フライブルク(ドイツ)



ボルシアMGに続いてのサプライズが4位に入るフライブルクだ。フライブルクに強豪とのイメージを抱いている人は多くないはずだが、今季の彼らはとにかく粘り強い。ライプツィヒには勝利し、ドルトムント相手には2-2のドローに持ち込むなど強敵相手に結果を残しているのも印象的で、失点数をリーグ3位の12失点に抑えることで4位確保を可能としている。この勢いをどこまで持続できるか。

8.アンジェ(フランス)



リーグ・アンは相変わらずパリ・サンジェルマンの一強状態となっているが、欧州カップ戦出場権争いでは波乱が起きていて面白い。現在2位につけるのは日本代表DF酒井宏樹が所属するマルセイユで、それを勝ち点差1で追っているのがアンジェだ。昨季13位、一昨季は14位、さらにその前のシーズンは12位と中位をさまようクラブだったのだが、今季の立ち上がりは一味違うものとなっている。

9.ファマリカン(ポルトガル)



ポルトガルといえば中島翔哉の所属するFCポルト、ベンフィカ、スポルティング・リスボンの3強リーグとして有名だが、そこに割って入ったのがファマリカンだ。現在はスポルティングを抑えて3位に入っているのだが、何とファマリカンは昇格組のクラブだ。同メディアもスペインのグラナダと似たサプライズと評価している。

10.AZ(オランダ)



最後は東京五輪世代のDF菅原由勢が加入したAZだ。複雑なことに今季は日本代表MF堂安律の加わった名門PSVが思わぬ躓きを見せているため、AZが2位に入っているのだ。ヨーロッパリーグの方でもグループステージL組で2位につけており、菅原は移籍1年目から非常に有意義な時間を過ごしている。


彼らのうち、どれだけのクラブが今の位置をキープできるかは分からない。それでも彼らが各国のリーグを盛り上げているのは事実で、今季の立ち上がりは一味違うものとなっている。ビッグクラブ同士の戦いも面白いが、サプライズ組の奮闘を終盤まで追いかけるのも悪くないだろう。

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