トッティ、デ・ロッシの系譜を継ぐ男がピンチ 行き場失ったローマの主将

今季出場機会が減少しているフロレンツィ photo/Getty Images

右SBの位置に新加入DFが定着

セリエAのASローマを引っ張る男といえば地元の人間。そんなイメージがあるファンは多いのではないだろか。フランチェスコ・トッティ、ダニエレ・デ・ロッシという2人のローマ人は長らく偉大なキャプテンとしてジャッロ・ロッシを束ねた。背中で引っ張るトッティと熱い魂で同僚を鼓舞するデ・ロッシ、タイプこそ違えど両者ともにスタディオ・オリンピコに詰め掛けたファンを幾度となく歓喜の渦へと導いた。今やローマ出身の選手がキャプテンを務めることは同クラブの伝統になっていると言っていい。

そしてこの2人の系譜を受け継ぎ、今季から正式にキャプテンに就任したのがアレッサンドロ・フロレンツィだ。彼もまたローマ出身の選手で、同クラブの下部組織育ちだ。主に右サイドバックを務めているが、もとはより前の位置でプレイしていたこともあり、前線で起用されることもあるユーテリティさが魅力の28歳。しかし現在、この男が逆境に立たされている。

開幕当初はガッチリと右サイドバックのレギュラーを確保していたフロレンツィ。だが前線に負傷者が続出した中でその代役を務めたことや、自身のインフルエンザ発症による影響で同ポジションを留守としている間に、今季ユヴェントスから加入したレオナルド・スピナッツォーラが台頭。フロレンツィよりもフィジカルコンタクトに優れたこの26歳が右サイドバックに定着し、試合を締める場面でも守備力に長けたダビデ・サントンが投入されることが多い事情もあり、キャプテンは完全に行き場を失ってしまっている。直近4試合で先発出場はゼロ。伊『Corriere dello Sport』も「好調になりつつあるローマ最大の不安要素。ピッチ内外で模範的な行動をとる彼がチームで疎外感を感じていることを喜ぶファンはいない」と、主将の現状を心配する。
はたして、フロレンツィはここからポジションを取り戻すことができるのか。苦しい状況だが、彼の突破力は必ずどこかでローマに必要となってくるはず。腐らず、次のチャンスに備えてコンディションを整えてほしいところだ。

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