イタリアの名将マルチェロ・リッピ氏が、低迷するマンチェスター・ユナイテッドの次期監督に同胞のマッシミリアーノ・アッレグリ氏を推している。
今季、オーレ・グンナー・スールシャール体制2年目を迎えたマンチェスター・ユナイテッド。開幕戦でチェルシーを4-0で撃破する最高のスタートを切ったが、その後は苦戦を強いられ、プレミアリーグ第11節終了時点で3勝4分4敗となっており、10位に低迷している。こういった状況もあり、新シーズンが始まってまだ3ヶ月弱だが、早くもスールシャール監督の周辺が騒がしくなきた。すでに何名かの後任候補が地元メディアらによって取り上げられている。
そんな中で、リッピ氏がマンUの次期監督に推しているのが、ユヴェントスをイタリアの絶対王者へと押し上げ、現在フリーとなっているアッレグリ氏だ。マンUがスールシャール監督を解任した場合のトップターゲットのひとりとされており、アッレグリ氏本人もイングランドでの指揮を希望し、英語をもう勉強中であることが報じられていた。しかし、先日ニコ・コヴァチ監督を解任したバイエルン・ミュンヘンなども同氏に興味を示しているようで、もしマンUが近い将来監督の交代劇を行うことになったとしても、簡単には招聘することができないかもしれない。
そんなアッレグリ氏について語ったリッピ氏。英『Daily Mail』などによると「アッレグリはどこへ行ったとしても素晴らしい仕事ができると思うし、彼はイングランドのクラブにとても憧れている。彼が(マンUを)引き継ぐことになれば、私も嬉しいね」と語った。
そして、マンUについて「イングランドのサッカーの歴史そのものだ。暗黒時代もあったが、素晴らしいクラブだよ。裏方から選手まで、オールド・トラッフォードでプレイする意味を誰もが口にする」と話しつつ「大前提として、スールシャールは桁違いのストライカーであり、いい監督だと思う。ただ、アッレグリは彼の血にユヴェントスのスタイルを刻んでおり、模範的なプロだと私は考えている。ファーガソンと深い友情を持つ私としても、ユナイテッドにとってアッレグリは最善の選択だと言えるだろう。アッレグリは英語を勉強し、イングランドのスタイルにも最適。彼は入念に準備し、抜け目がない。とても容易に試合の流れを読むこともできるよ」とコメントしている。
さらに、かつてイタリア代表を世界一へと導いたこの名将のアッレグリ氏への称賛はとどまるところを知らず、「アッレグリはチャレンジが大好きで、私は彼をとてもリスペクトしている。真面目なヤツで、準備もできていて、謙虚な人なんだ。イギリスでもうまくいくタイプのイタリア人だよ」と太鼓判を押している。はたして、アッレグリ・ユナイテッドの誕生はあるのか。