なぜかみんな彼を使い続ける ミランの少し“不思議”なアンタッチャブル

ミランのスソ photo/Getty Images

結果出ずとも先発続く

近年なかなか思うような結果を出せないミランは、驚くほどのハイペースで指揮官交代へ動いてきた。2015年夏のシニシャ・ミハイロビッチ就任から数えると、クリスティアン・ブロッキ、ヴィンチェンツォ・モンテッラ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、マルコ・ジャンパオロ、そしてステファノ・ピオリと、4年間で6人の指揮官がチームの立て直しに尽力してきた。

いずれも短期政権で終わっているのだが、そんなチームでアンタッチャブルのような存在となってきた選手がいる。主に右サイドからのドリブルを得意とするFWスソだ。ミランの8番を背負うスソは、2016-17シーズンより指揮官たちに信頼され続けてきた。

右サイドでボールを持った際に中にカットインしてクロスを上げたり、あるいは縦に仕掛けたりと、1対1である程度計算できる選手なのは間違いない。独自のパターンを持っており、個の力で勝負することができる。近年ミランを任された指揮官たちは攻撃スタイルの構築に苦労してきた部分があり、1人でチャンスメイクしてくれるスソは貴重な存在だったのだ。
今季開幕から指揮を執ったジャンパオロも当初は[4-3-1-2]のシステムで臨んでいたが、序盤戦も苦しい時は右サイドにスソが流れてクロスを放り込むこれまで通りのパターンに終始する場面が見られた。

しかし、そんなスソのドリブルに疑問の目が向けられているのだ。今季も開幕から8試合全てに先発し、そのうち7試合はフル出場だ。ただしボールロストが多く、まだ1アシストしか決めていない。チャンスメイカーとしては不十分な成績だろう。

伊『Calciomercato』はなぜ全ての指揮官がスソを使うのかと疑問を投げかけており、やや不思議なアンタッチャブルとなっているようだ。一部のサポーターからはスソを外せとの意見も出ているようだが、ピオリはアンタッチャブルなスソにメスを入れられるのか。現状の成績を考えると、スソのポジションが保証されていることに疑問を抱く人が出てきても仕方がないだろう。

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