ロッベンのエゴがなければW杯優勝できたかも!? 問題視されたオランダ“BIG4”

強引にロッベンを止めに行くプジョル photo/Getty Images

バベルが振り返る2010W杯決勝

今のオランダ代表もそれなりにタレントは揃っているが、攻撃陣の顔ぶれでは2010南アフリカワールドカップで準優勝を果たした当時のチームの方が豪華だった。アリエン・ロッベンも全盛期に近い状態にあり、ロビン・ファン・ペルシー、彼らを操るウェズレイ・スナイデル、天才肌のラファエル・ファン・デル・ファールトと、ワールドクラスのタレントが揃っていたのだ。

ただ、このチームは完璧に機能していたわけではない。そう主張するのは、2010ワールドカップ決勝のスペイン代表戦をベンチから見ていたFWライアン・バベルだ。バベルは今もオランダ代表メンバーに選ばれているが、当時23歳だったバベルはロッベン、スナイデルらに強烈なエゴがあったことを問題視している。

オランダ『Voetbal International』によると、バベルは今のチームの方がエゴの少ない組織的なチームになっているとコメント。スナイデル、ロッベン、ファン・ペルシー、ファン・デル・ファールトらビッグ4がそれぞれNo.1になりたいと考えていたと振り返っている。
「ビッグ4の間でバトルがあったんだ。彼らはNo.1になりたがっていた。奇妙に聞こえるかもしれないが、今のチームの方がよりチームになっている。今のチームにエゴは感じない。互いのゴールのためにアクションを起こし、パスを出す。全体としてチーム以上に突出した者はいないんだ」

「当時の決勝でロッベンがカシージャスに向かっていった時のことを覚えている。カシージャスはロッベンを倒しそうになり、通常のロッベンなら倒れていただろう。もしそうしていれば、残り時間10人のスペイン相手に勝てたかもしれない。だけど彼は得点したがっていた。アリエンはチームのことより、ただ得点したかったんだと思う」

あの試合ではカシージャスというより、スペイン代表DFカルレス・プジョルに退場の可能性があった。試合終盤にロッベンが最終ラインの裏へ抜け出した際、プジョルが手で強引にロッベンを倒そうとしていたのだ。ロッベンはそのままゴールへ突進したが、倒れていればプジョルのファールと判定されたはずだ。しかもプジョルは前半のうちにイエローカードを1枚もらっていたため、2枚目をもらう可能性が高かった。そうなればオランダにとって有利な展開となったのは間違いない。

あのプレイの後に怒ったロッベンが主審を追いかけたことも印象的だったが、普段のロッベンならファールをもらいにいったかもしれない。延長戦でスペイン代表MFアンドレス・イニエスタが決勝ゴールを決めてスペインが優勝を果たしたが、あのロッベンとプジョルの接触は試合の行方を大きく左右するシーンだった。

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