正しい目利きで首位快走
リヴァプールが抱えるMFジョルジニオ・ワイナルドゥム、DFアンドリュー・ロバートソン、今夏加わったMFジェルダン・シャキリの3人には共通点がある。プレミアリーグからプレミア・チャンピオンシップ(イングランド2部)に降格が決まった夏に獲得しているということだ。
ワイナルドゥムは2016年夏にニューカッスルからやってきた選手だが、ニューカッスルは2015-16シーズンに2部への降格が決定。その翌年に加わったロバートソンも、2016-17シーズンに所属していたハル・シティが2部へ降格。それに合わせてリヴァプールへ移籍している。
シャキリも同じで、昨季ストーク・シティが降格。それを受けて今夏に1350万ポンドと安価で引き抜いている。この3人が重要な役割を果たしているのは言うまでもなく、降格が決まってからのスピーディーな動きは見事だ。フィルジル・ファン・ダイクやアリソン・ベッカーなどお金のかかる補強もあったが、そればかりでは層の厚いチームを作り上げるのが難しくなる。
米『ESPN』は、この柔軟な補強戦略こそリヴァプールが首位を快走している理由ではないかと分析している。
「リーグ制覇の目標があるチームが降格したクラブから選手を引き抜くのはギャンブルかもしれない。しかしリヴァプールはそのやり方が機能すると分かっている。リヴァプールは補強戦略が柔軟であることを証明しており、彼らはビッグネームよりもチームにとって適切な選手を欲している」
今後もリヴァプールは降格したクラブの選手を注視していくことだろう。近年は高額な移籍金がかかる選手ばかりが話題を集めるが、リヴァプールは金額や所属クラブの格で選手を判断しているわけではない。チームの戦力アップに繋がるのかどうか。この目利きが機能している証が首位快走という結果だ。