SBの不安定な守備、緩くなったプレス 連敗マンCが抱える”3つ”の問題

マンCを指揮するグアルディオラ photo/Getty Images

歯車が狂い始めているのか

開幕から順調にきていたマンチェスター・シティだが、22日のクリスタル・パレス戦、26日のレスター・シティ戦と格下相手にまさかの連敗を喫してしまった。これで首位リヴァプールとの勝ち点が7も離れることになったのだが、原因はどこにあるのか。

米『ESPN』がいくつか問題点を指摘しているが、真っ先に批判されたのが両サイドバックだ。クリスタル・パレス戦では右にカイル・ウォーカー、左にファビアン・デルフが入っているが、同メディアは2人の守備面を評価していない。決めた方を褒めるべきかもしれないが、ウォーカーはクリスタル・パレス戦の1失点目でジェフ・シュルップとの1対1に敗れて得点を決められた。

デルフの評価はもっと酷い。レスター・シティ戦では左サイドからのクロスに対してマルク・オルブライトンを完全に見失ってヘディングシュートを決められ、さらには相手への危険なタックルで退場処分まで受けている。同メディアはサイドバックが本職の選手ではないと擁護している部分もあるが、両サイドバックを守備面の穴と主張している。
2つ目の問題はアンカーを務めるフェルナンジーニョが不在だったことだ。疲労も関係しているのかもしれないが、同メディアはここ最近のマンCのプレスが緩いと見ている。前線からのプレスが緩くなったことで相手にパスを回され、フェルナンジーニョの守備負担が大きくなる。そのフェルナンジーニョが欠場したため、中盤の穴を埋めきれなくなったと考えられているのだ。首位を走るリヴァプールは自陣に引いても安定して守れるチームになったが、同メディアはマンCにそれはできないと主張している。マンCが守備を安定させるには前線から徹底的に追い込んでいくしかないのだ。

3つ目はシステムの問題だ。指揮官ジョゼップ・グアルディオラは多くのゲームで[4-3-3]を採用しているが、対戦相手がこの戦い方に慣れてきているのではないか。チェルシーを指揮していたアントニオ・コンテの3バックが分析されたように、マンCの戦い方に相手が対応してきているというわけだ。一方で首位のリヴァプールはジェルダン・シャキリを加えた[4-2-3-1]もオプションにしており、同メディアはマンCにもプランBが必要だと訴えている。

仮に相手がマンCのやり方に慣れてきていたとしても、攻撃は相変わらず脅威だ。問題は守備だろう。リヴァプールにはフィルジル・ファン・ダイクのような攻撃を跳ね返すタイプのセンターバックがいるが、マンCのジョン・ストーンズやアイメリック・ラポルテはまだそのレベルにない。マンCの守備が機能しているのは高い位置でボールを回収した時や、相手に苦し紛れのボールを蹴らせている時だ。ここを改善しなければ、今後もトラブルが起こることになるかもしれない。

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