失敗したパスはたったの……
これほどまでにパフォーマンスに波がなく、安定しているパサーも珍しいだろう。2018年のリーガ・エスパニョーラで驚異のパス成功率94.2%を記録した選手がいる。
レアル・マドリードでプレイするMFトニ・クロースだ。データを紹介しているのはスペイン『MARCA』で、最低でも2018年に15試合はリーグ戦をプレイしていることが今回の企画の1つの条件となる。クロースは2018年に26試合プレイしており、出したパスの合計数は2125本だ。そのうち成功は2003本となっているため、失敗したパスは僅か122本ということになる。
同メディアは「クロースは改めて世界最高のパサーの1人であることをリーガで証明した」と伝えており、クロースのパス成功率は異常だ。パス本数で見ればクロースを超えている選手もおり、例えばレアル・ベティスDFアイサ・マンディは2531本、バルセロナMFイヴァン・ラキティッチは2676本のパスを出している。しかしマンディはそのうち2343本が成功となっているため成功率は92.5%、ラキティッチは2436本が成功で成功率は91%だ。成功率ではクロースに及ばない。
今季クリスティアーノ・ロナウドを失ったレアルはパフォーマンスが批判されることもあるが、クロースのパス成功率に変化はない。指揮官がフレン・ロペテギ、サンティアゴ・ソラーリに代わろうとも絶対の存在感を放っており、これほど計算しやすい選手も珍しいだろう。派手なプレイをする選手ではないが、試合中にほとんどミスをしないクロースの凄さは誰もが知るところだ。