DF獲得失敗で得点力不足になる!? マンUに忍び寄る最悪のシナリオ

マンUを指揮するモウリーニョ photo/Getty Images

今季も退屈なサッカーになるのか

マンチェスター・ユナイテッドを指揮するジョゼ・モウリーニョが今夏新たなセンターバック獲得を求めていたのは誰もが知るところだ。レスター・シティのハリー・マグワイアやトッテナムのトビー・アルデルヴァイレルトなど具体的な名前も挙がってきたが、結局は誰も来なかった。そしてこのセンターバック獲得失敗が、想像以上に大きな打撃になると主張する者がいる。

かつてマンUでプレイした経験も持ち、サウサンプトンやストーク・シティに長く在籍したダニー・ヒギンボザム氏だ。英『sky SPORTS』によると、同氏はモウリーニョがヴィクトル・リンデロフらセンターバック陣を信用していないため、守備のことを気にして攻撃的な策が取りにくくなっているのではないかと見ている。センターバックの守備力をカバーするため、攻撃陣にも守備的な仕事を強いることになるとの意見だ。

「モウリーニョが今夏にセンターバックを欲しがっていたのは事実だが、個人的な意見では点を獲るための補強だったと思う。奇妙に聞こえるかもしれないが、モウリーニョが求めるセンターバックがチームにいれば、ラッシュフォードやアレクシス・サンチェス、リンガード、マルシャルらの守備的負担を軽減しただろう。しかし、モウリーニョはセンターバックを信用していない。バーンリー戦でもそうだったし、恐らくは今節のワトフォード戦でもそうだろうが、モウリーニョはリンデロフとスモーリングのセンターバックコンビの前にマティッチとフェライニを置くだろう」
つまりモウリーニョが信頼できるだけのセンターバックがいれば、サンチェスやリンガードが守備に戻ってこずとも相手の攻撃に対応できたはずで、もっと大胆に得点を狙うことができたのではないかということだ。しかしリンデロフやスモーリングの守備力を信頼できないため、チーム全体で守備に枚数を割くしかない。前節バーンリー戦でのマティッチとフェライニの同時起用もセンターバックをサポートすることが目的だったというわけだ。

センターバックを補強できなかったことが得点力不足へと繋がってしまうのか。同氏は前線でロメル・ルカクが孤立するのを気にしており、マティッチとフェライニが守備のサポートに動くことでサイドバックのアントニオ・バレンシアとルーク・ショーをもっと高い位置に押し出せるとのメリットを訴えている。

例えばモウリーニョが指揮したレアル・マドリードにはペペ、セルヒオ・ラモスとワールドクラスのセンターバックが2枚揃っていたため、攻撃陣が守備に貢献できなかった時も何とか対応することができた。それが今のマンUでは通用しないということなのだろう。果たしてモウリーニョはどうチームのバランスを整えてくるのか。センターバックの補強に失敗したことで、サポーターは今季も少し退屈なサッカーを見せられることになるかもしれない。

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