来季からユップ・ハインケスに代わってニコ・コバチが指揮官に就任することを発表したバイエルン。コバチは中堅クラブのフランクフルトを欧州カップ戦出場権を争うところまで成長させ、複数の戦術を操るその手腕は高い評価を受けている。では、そのコバチ率いるバイエルンはどんなチームになるのだろうか。ブンデスリーガ公式がさっそくコバチ・バイエルンのスタメンを予想している。
コバチのサッカーで印象的なのは、やはり複数のシステムを使用していることだろう。今季は7つものシステムを使っている。特にフランクフルトでは3バックがベースとなり、日本代表MF長谷部誠をリベロで起用するなど選手配置も固定観念に囚われない柔軟なものだ。もちろんこれはフランクフルトの選手に合うようにコバチが用意したシステムで、ワールドクラスが揃うバイエルンでは戦い方も変わってくるはずだ。
しかし同サイトは3バックがバイエルンでもベースになるのではないかと仮定しており、アリエン・ロッベンもフランク・リベリも入らないスタメン予想を展開している。
まずGKは負傷から復帰するマヌエル・ノイアー、3枚のセンターバックは右からジェローム・ボアテング、ニクラス・ズーレ、マッツ・フンメルスだ。フランクフルトの3バックでは中盤を本職とする長谷部がビルドアップでも貢献できることが強みだったが、フンメルスとボアテングも足下の技術は高い。ビルドアップ面でも高い効果が期待できる。
ウイングバックには右にジョシュア・キミッヒ、左にダビド・アラバ、アンカーにはアルトゥーロ・ビダル、インサイドハーフにはハメス・ロドリゲスとシャルケからの加入が決まっているレオン・ゴレツカが入っている。ウイングバックの2人は不動の存在で、より攻撃性を活かせるだろう。中盤にはチアゴ・アルカンタラ、コランタン・トリッソなどパサータイプが多く揃っており、オプションには困らない。ここは世界屈指の層の厚さと言えよう。
最後に2トップだが、こちらはロベルト・レヴァンドフスキとトーマス・ミュラーだ。ミュラーはサイドなどで起用されることも多かったが、2トップにすれば中央での起用が可能になる。ボールを収めることのできるレヴァンドフスキとのコンビは破壊力抜群だろう。この2トップを実現するだけでも同サイトの提案する3バックにトライする価値はある。
このシステムでは攻撃的なウイングのポジションがないため、ロッベンやリベリ、キングスレイ・コマンらの場所がない。もちろんこれにシステムを固定するわけではないが、新時代のバイエルンとして面白いシステムではないだろうか。コバチがどのシステムを使ってくるかは大きな注目ポイントだ。