上海上港の強力な「個の力」を「チーム」で押さえ込んだ浦和 監督や選手が明かした守備のコンセプト

試合終了後、ファンへ挨拶する浦和メンバー photo/Getty Images

「失点しないこと」が重要

浦和レッズは18日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の準決勝2ndレグで、フッキやオスカルといった元ブラジル代表選手を擁する上海上港をホームへ迎え入れた。

1stレグでアウェイゴールを奪い、1-1のドローへ持ち込んでいた浦和。勝利またはスコアレスドローで決勝進出が決まる。こういった状況の中でキックオフされた試合は、11分にCKからラファエル・シルバが頭で合わせ、浦和が先制に成功する。その後、両チームが一進一退の攻防を見せるが、最後までこの1点を守りきり、浦和が1-0で上海上港を撃破。アジア制覇を成し遂げた2007年以来、10年ぶりにACL決勝の舞台へ立つこととなった。

試合後、インタビューに応じた浦和の堀孝史監督は「厳しい戦いだったが、よく走って戦ってくれた選手たちに感謝。平日にもかかわらず多くのファン・サポーターの方たちが自分たちを後押ししてくれたことに関しても感謝したい」と述べた。Jリーグの公式サイトが伝えている。
そして、一流アタッカーを揃える上海上港を完封し、この一戦で際立った「守備」について聞かれると「チームとしてしっかりとした守備をするということで、相手の前線にいる個の強い選手に対してしっかりチームとして、組織としてコンパクトにした中でボールを奪いにいくということだった。そこに渡る前にもう少しボールを奪いたいという思いもあったが、なかなかそういうこともできず、相手にボールを持たれる時間が長かったことは反省点だと思っている」と明かした。

キャプテンマークをつけてプレイした阿部勇樹も「僕らがやるべきことはまず失点しないということ。チャンレジ&カバーもそうだし、前線のプレスバックもそうだし、チームとして今日は守備で戦えたと思う」とコメントしており、フッキを90分間押さえ込んだ槙野智章も「フッキと対峙したとき、常に研究しながらやっていた。第1戦のときは食い付きすぎて入れ替わられてしまう場面もあり、実際に彼からゴールを奪われたけど、それが僕にとっては今日のゲームの良い参考になった。よく言われているデュエルの部分、自分としても楽しくワクワクしながらプレイできた」と話している。

完璧な守備を披露した浦和だが、この勢いで10年ぶりにアジアを制することができるのか。Jリーグや日本サッカーの代表として、決勝でも素晴らしい戦いを披露してもらいたいものだ。

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