ソン・フンミンの後継者がなかなか出てこない韓国 若手が次々に生まれる日本との違いに「格差はさらに広がる懸念がある」

韓国代表のソン・フンミン photo/Getty images

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格差が広がる日韓サッカー

先日、ドイツの移籍専門サイト『transfermarkt』がアジア人選手の市場価値ランキングを発表。これまで4000万ユーロでトップだった日本代表MF三笘薫が3500万ユーロに下落したものの、マンチェスター・シティのウズベキスタン代表DFアブディコディル・クサノフと並んでトップタイ。4位に3000万ユーロでMF久保建英、5位タイに2500万ユーロでMF堂安律と佐野海舟と、ランキングトップ10のうち6人を日本人が占める結果となった。

今回のこの結果に韓国の『SPOTV NEWS』は「韓国サッカーが心配!ソン・フンミンが2,000万ユーロで下落、しかし後継者はまだいない」と見出しを打ち、「アジアサッカー市場で日本の選手たちの存在感が圧倒的に高く現れた。逆に韓国の選手たちは相対的に目立たない姿だ」と報道。中国メディア『捜狐』の記事を引用し、日韓サッカーの育成の現状について触れていた。

今回のトップ10のうち韓国人選手は3位に3200万ユーロでDFキム・ミンジェが入り、5位タイにMFイ・ガンイン、そして8位タイに2000万ユーロでソン・フンミンと、言わずも知れた3名がランクイン。トップ20まで広げると、FWファン・ヒチャン(15位タイ)と、MFファン・インボム(19位タイ)の2名が入っているが、韓国の選手はこの5名のみで、22人中(19位タイが4人)16人が日本人選手で占めており、他国を圧倒している。これまで史上最高のアジア人選手として呼び声が高かったソン・フンミンが全盛期の1億ユーロから80%も下落し、年齢も33歳ということで早急に次世代の選手が誕生することを韓国では期待されているが、中国メディアは「現在の日本の新星たちと対抗できる韓国の選手は23歳のイ・ガンインのみで、日本とは対照的に、韓国のU-23選手の中に2000万ユーロを超える希望の選手は存在せず、これは双方の育成におけるギャップを浮き彫りにしている」と指摘した。
この結果を受け『SPOTV NEWS』は「このようなギャップはリーグ構造と有望選手育成システムにも表れている。日本は堅実な青少年アカデミーと安定したプロリーグを基盤に若手選手を着実に育成している一方で、韓国は有望選手の発掘と育成過程で限界を示し、世代交代が遅れている」と分析、その上で「一日も早く韓国サッカーがソン・フンミンの後継となる選手を適時に育成できなければ、日本との格差はさらに広がる懸念がある」と警告を鳴らしていた。

現状、韓国はセルティックのFWヤン・ヒョンジュンや、ニューカッスル所属の18歳FWパク・スンス、さらにはドイツ人の父と韓国人の母を持つドイツ出身のMFイェンス・カストロップといった若手選手が徐々に出てきているが、上位3人の知名度と比べたらまだまだ足りない。昨年のパリ五輪も予選敗退で出場できず、育成に戸惑っているようだが果たして今後ソン・フンミンの後継者は現れるのか。

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