ベリンガム抜きでのイングランドW杯制覇はあり得ない 気になるトゥヘルとの関係にマーフィー氏は「代表チームに彼のような選手は他にいない」

イングランド代表でも結果を出してきたベリンガム photo/Getty Images

トゥヘルの中ではスタメン確約となっていないようだが……

今月の代表マッチウィークにて、イングランド代表で注目を集めたのがレアル・マドリードMFジュード・べリンガムの招集外だった。肩の手術を受けてから間もないことも関係しているだろうが、一部では代表監督トーマス・トゥヘルとの関係を疑問視する声もある。

トゥヘルはスターを集めるだけのチーム作りではなく、2026W杯へ組織として機能するチームを作っていく考えを示している。ベリンガムはチームの主役になれるだけの実力を備えているが、それだけでレギュラー確約とはならないようだ。

ベリンガム不在の今月もイングランドは結果を出しており、まず9日には親善試合でウェールズを3-0で撃破。2列目で先発したアストン・ヴィラMFモーガン・ロジャーズが先制点を記録していて、ポジション的にはベリンガムのライバルとなり得る選手だ。組織力を優先するトゥヘルが今後ロジャーズの方を好んで起用していく可能性も十分に考えられる。

14日には2026W杯欧州予選でラトビアを5-0で粉砕し、欧州勢では1番乗りでW杯本大会出場を決めた。予選では格下との対戦が多いとはいえ、トゥヘルは第一関門を難なくクリアしたことになる。

ただ、トゥヘルの考えはイングランド国内でも議論があるようだ。現役時代にリヴァプールやフラムで活躍し、現在は解説を務めるダニー・マーフィー氏はベリンガム抜きでのW杯制覇などあり得ないと考えている。

「ベリンガムは自分に絶対の自信を持っているタイプの選手だ。強い信念があり、特にそれをビッグゲームで結果へ繋げることが出来る。試合を掌握する中心人物であり、監督が欲しがる選手だよ。それをチームにとって良くない存在とか、選手を動揺させるような話をするのはナンセンスだ。彼がもたらすものは必要だよ。トゥヘルが来夏のW杯で彼を先発起用しないなら驚きだね。ベリンガムがいなければイングランドが優勝する可能性はかなり低くなる。代表チームに彼のような選手は他にいないからだ」(『Bet Wright』より)。

ベリンガムは準優勝を果たした昨夏のEURO2024でもチームの主役で、敗北寸前だったベスト16のスロバキア戦で後半アディショナルタイムに同点弾を決めるなど、ここぞの場面で力を発揮してきた。退屈と批判されてきたガウス・サウスゲイト体制のチームにおいて、ベリンガムは特別な存在だったのだ。

確かにあの勝負強さを捨てるのはもったいないように思うが、トゥヘルとベリンガムの関係はどうなっていくか。



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