デ・ゼルビが練習場で激怒 マルセイユ指揮官が「代理人を呼べ」と怒鳴った決定的瞬間

マルセイユを指揮するデ・ゼルビ photo/Getty Images

ドキュメンタリーで明かされた

ロベルト・デ・ゼルビ率いるマルセイユの2024-25シーズンを追った公式ドキュメンタリーシリーズにおいて、同指揮官とカナダ代表MFイスマエル・コネの激しい衝突が映像として公開された。練習場でチームメイトに制止されながら口論する様子や、「代理人を呼べ」と怒鳴る場面までが克明に記録されている。

元ブライトン監督のデ・ゼルビは、マルセイユをリーグ・アン2位へと導き、UEFAチャンピオンズリーグ復帰を成し遂げた。だが、その舞台裏では、若手有望株との確執が存在していた。

問題のシーンは、練習中にコネがボールを奪われたことを発端としていた。苛立ったデ・ゼルビは「タッチ数を減らせって言ってるだろ!」と怒鳴り、「もういい、シャワーを浴びてこい。ここはオリンピック・マルセイユだ」と吐き捨てるように指示。さらに歩き出すコネに向かって「代理人を呼べ。今すぐ来させろ」と繰り返し叫んだ。

その直後、両者の間に選手とスタッフが割って入り、騒動はさらにエスカレートしかけた。コネが「何も言ってない」と応じるも、デ・ゼルビは「中に戻れ!」と一蹴。緊張が最高潮に達した瞬間だった。

デ・ゼルビはその後のインタビューで「コネはマルセイユで最もポテンシャルのある選手の1人だが、行動に一貫性がなかった。調子の浮き沈みが大きすぎる」とコメント。

コネは加入後わずか8試合の出場にとどまり、半年後にはレンヌへローン移籍。その後、サッスオーロへの期限付き移籍が決定し、買い取りオプションが付帯している。

マルセイユのスポーツディレクター、メディ・ベナティア氏も当時を振り返り、「彼は悪い人間ではないが、マルセイユのレベルを理解していなかった。到着当初から“もっとやらなければ”と何度も伝えていた」と語った。

30年にわたりプロの世界に身を置いてきたデ・ゼルビは「選手は驚いたかもしれないが、自分は慣れている」と冷静に語った。だが、有望な若手との関係が破綻したことは、クラブにとっても本人にとっても大きな教訓となったに違いない。

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