「グアルディオラ流の悪い部分を真似てしまったと言える」 縦への仕掛けに欠ける現アズーリを名将カペッロも大批判

欧州予選で悪いスタートを切ったイタリア photo/Getty Images

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ボールを繋ぐだけで創造性に欠ける

2018、2022と2大会続けてワールドカップ出場を逃しているイタリア代表が2026ワールドカップ欧州予選でも最悪のスタートを切ってしまった。先日のノルウェー戦を0-3で落とし、指揮官ルチアーノ・スパレッティの解任も決定。何とも苦い船出だ。

ノルウェー戦は結果はもちろん、内容も良くなかった。スパレッティはクラブチームでの仕事経験も豊富な人物だが、短期でチームをまとめなくてはならない代表チームの仕事はまた別物なのだろう。

この結果を受け、代表を厳しく批判したのが名将ファビオ・カペッロ氏だ。伊『Gazzetta Sport』によると、同氏はマンチェスター・シティを指揮するジョゼップ・グアルディオラのサッカースタイルから影響を受けすぎだと指摘。ボールを繋ぐだけで、創造性がないと語っている。
「(EURO2024の)スイスに敗れた際にも恥ずかしいパフォーマンスと言ったが、今回も同じだ。スパレッティはEUROで自身のミスを認め、多少は改善されたように見えたが、今回はまたも失敗だ」

「ノルウェー相手の大敗も驚きではないね。今イタリアのアカデミーでは、子供たちが戦術に縛られ、ボールをただキープし、GKにバックパスを出すよう指示されているだけだ。クオリティや創造性を伸ばすような試みはされていない。そんなことをして何になるというのか。我々はグアルディオラ流の悪い部分を真似てしまったと言える。イタリアの中盤は相手ゴールに目を向けていない。ライバルチームは信じられないようなプレイスピードでプレイしているというのに。今回のCL決勝もそうだったね」

CL決勝ではインテルがパリ・サンジェルマンに0-5の大差で敗れており、イタリアサッカー界にとってもショッキングな結果だった。

カペッロ氏は以前からグアルディオラ流の真似事はやめるべきといったことを主張してきたが、今のイタリアもその影響を受けているのだろうか。確かに縦へのスピードで勝負できるタレントは少なく、ダイナミックなプレイはあまり見られないか。

どんな戦い方でも2026ワールドカップ出場権だけは確保しなければならないが、イタリアはこの最悪のスタートから立ち直れるだろうか。さすがに3大会連続の予選敗退は許されない。

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