地道な若手育成が初のW杯出場に繋がった アジアを代表する強豪へウズベキスタンの大きな一歩「クラブチームのような雰囲気を持つ代表チームに」

近年のウズベキスタンはユース年代が結果を出してきた photo/Getty Images

ここからW杯常連国になれるか

決して面白いゲームというわけではなかったが、ウズベキスタン代表は6日に2026ワールドカップ・アジア最終予選でUAE代表と対戦し、スコアレスドローでゲームを終えた。この結果、ウズベキスタンは初となるワールドカップ出場が決定。ウズベキスタン国内は歓喜に包まれた。

英『The Guardian』は、地道な育成が実を結んだとウズベキスタンサッカー界の努力を称える。ワールドカップ出場を懸けたアジアの戦いも激しさを増しており、中には外国籍の選手を積極的に取り込む形で代表チームを強化しようとする国もある。中国代表はその代表例と言えるが、ウズベキスタンの場合は国内の才能を地道に磨いてきたのだ。

近年は育成年代が結果を出しているのも印象的で、2022、2024と2大会続けてU-23アジアカップで決勝に進出している(2024年大会は決勝で日本が勝利)。マンチェスター・シティに加入したDFアブドゥコディル・フサノフ、前線の要であるローマFWエルドル・ショムロドフ、CSKAモスクワMFアボスベク・ファイズラエフなど、欧州で活躍する実力者も増えてきた。

同メディアは育成年代からじっくりと時間をかけて育てたこともあり、今のウズベキスタン代表にはクラブチームのような一体感があると評している。

「ウズベキスタンは外国籍選手を取り込む動きとは逆の道を進んでおり、今ではクラブチームのような雰囲気を持つ代表チームになっている。アジアのユース大会で結果を出してきたのも偶然ではない。この国は過去10年にわたり、育成に時間と資金を投じてきたのだ。トップクラスの施設やスタジアムの改修、コーチの育成、選手の発掘など、様々だ。1ポイントしか獲得できなかったが、昨夏はパリ五輪にも出場。スペイン、エジプトに敗れたものの、どちらも1点差のゲームではあった」

ワールドカップ本大会で結果が出るかは分からないが、これが大きな一歩であることは間違いない。アジアではしっかりとしたサッカーをする実力国といった立ち位置にあり、ここからウズベキスタンサッカー界がますます強くなっていくのではないか。

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