独メディアが有力視 クロップ監督のドイツ代表監督就任の可能性は

休養後のクロップの新天地は? photo/Getty Images

復帰後の動向に注目集まる

リヴァプールのユルゲン・クロップ監督が今季終了後にリヴァプールを退団し、その後は最低でも1年間の休養期間に入ると発表した。休養後に再び監督業へ復帰するのか、指揮を執るとすればどこのチームなのかが話題となる中、独『Bild』はクロップ監督の新天地候補としてボルシア・ドルトムント、バイエルン・ミュンヘン、ドイツ代表などを取り上げている。
 
最初に名前が挙がったドルトムントでクロップ監督は、2014-15シーズン後に退団するまで7シーズンにわたって指揮を執り、元日本代表MF香川真司(現セレッソ大阪)らを擁してブンデスリーガ優勝2回(2010-11、2011-12)とDFBポカール優勝1回(2011-12)を達成。ドルトムントサポーターの間ではレジェンドの一人であり、帰還を望む声は未だに根強い。
 
しかし同紙は、ブンデスリーガとDFBポカールをともに制した2011-12シーズンを上回るような成績を再びドルトムントで残すことはできないとクロップ監督自身が考えていて、さらに同監督と固い信頼関係で結ばれていたハンス・ヨアヒム・ヴァツケCEOが2025年末の現契約満了をもってドルトムントを去ることからも、ドルトムント復帰の可能性は除外されるとしている。また、そもそもドルトムントやリヴァプールで数々のタイトルを獲得してきたクロップ監督が復帰後に再びクラブチームの監督になる可能性は低いとして、これまで度々クロップ監督に就任オファーを出していたバイエルンに行くこともないだろうと予想している。
 
そうした中、『Bild』はドイツ代表監督をクロップ監督の新天地の最有力候補としている。代表監督であれば、常にチームの活動があるわけではないので、昼夜を問わない激務をリヴァプール退団の理由の一つとして挙げていたクロップ監督の意向に合う。また、クロップ監督が昨年ドイツ南西部ヴィースバーデンに建設した新居がドイツサッカー連盟(DFB)の事務所やトレーニングセンターがあるフランクフルト市内まで車で30分ほどの距離にあるため、ドイツ代表監督であれば仕事とプライベートの両立を図りやすい。
 
加えて、昨年9月にハンジ・フリック前監督を解任した際に接触を図るなど、DFBにとってもクロップ監督は代表監督候補の一番手としてリストアップしている¨意中の人¨である。現在ドイツ代表の指揮を執るユリアン・ナーゲルスマン監督とDFBとの契約は今夏のEURO2024終了までとなっていて、ナーゲルスマン監督の契約延長や後任監督招聘の可能性についてDFBは一切コメントを発表していないことからも、同紙はクロップ監督がドイツ代表監督に就任する可能性が高いとしている。
 
クロップ監督はドルトムントを退団する際も「最低1年間は休養する」と宣言していたが、退団から約5カ月後の2015年10月にリヴァプールの監督に就任していることから、また休養期間を短縮してEURO2024後にドイツ代表監督となる可能性も確かにゼロではないだろう。低迷していたドルトムントやリヴァプールを復活させた稀代の名将は、母国ドイツの立て直しを次のチャレンジとして選ぶのだろうか。

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