11月に全日程を消化したEURO2024予選・グループステージにて、E組を首位で通過したのがアルバニア代表だ。
アルバニアは最新のFIFAランクが62位となっており、決して強豪と呼べるチームではない。しかしE組ではチェコ、ポーランドらを抑え、見事に首位で本大会出場を決めた。
そのチームを指揮するのは、かつてジョゼップ・グアルディオラ率いるバルセロナで3冠達成にも貢献した49歳のシウビーニョだ。
現役時代のシウビーニョは左サイドバックを担当しており、ペップ・バルサでは主に左サイドバックのバックアッパーだった。2010年には現役を退いており、そこからフランスのリヨン、ブラジルのコリンチャンスで指揮官を務め、今年よりアルバニア代表監督に就任した。
もちろん最初の目標は、EURO2024出場権獲得にあった。アルバニアは2016年に1度EURO本大会に出場しているが、メジャートーナメント出場歴はそれだけだ。ワールドカップにも出場したことはない。
シウビーニョは見事にそのミッションを達成したことになり、来夏のEURO2024ではイタリア、クロアチア、スペインとの死の組に入ることが決まっている。
かなり苦しいグループではあるが、シウビーニョは昨年のワールドカップ・カタール大会でベスト4入りのサプライズを起こしたモロッコ代表に続きたいと野心を口にしている。
「我々はフランスやスペイン、ドイツ、イングランド、ポルトガルといったチームではない。彼らは常に優勝候補になるチームだ。我々としては、昨年のモロッコが手本となる。彼らは本当によくやったので、そうした状況になることを願っている」(『Foot Mercato』より)。
本大会でも爪痕を残せれば、シウビーニョも一気に新時代の名将候補として有名になるだろう。スタープレイヤーはいないが、ブレントフォードGKトーマス・ストラコシャ、ラツィオDFエルセイド・ヒサイ、アタランタDFベラド・ジムシティ、レッチェMFイルベル・ラマダニ、インテルMFクリスティアン・アスラニ、サッスオーロMFネディム・バイラミ、トルコのコンヤスポル所属FWソコル・チカレシなど、欧州主要リーグでプレイしているタレントはいる。
シウビーニョが彼らを本大会でどう起用するか注目で、目指すはモロッコに続くダークホースになることだ。