シャビ・アロンソが指揮官としてうまくいく理由とは? 「彼は今でも、誰よりもタッチが優れている」

名監督への道を歩みはじめたシャビ・アロンソ photo/Getty Images

ピッチで示すアロンソ

ブンデスリーガで王者バイエルン・ミュンヘンを差し置いて首位を走り、驚きを提供している今季のレヴァークーゼン。指揮官のシャビ・アロンソには古巣のレアル・マドリード、バイエルン、リヴァプールなどからの興味も報じられ、いま一番ホットな指揮官といえるかもしれない。

そんなアロンソは、どこが素晴らしいのか。英『the Athletic』のポッドキャストでは、同紙のラファエル・ホーニグシュタイン氏が次のように語っている。

「昨年、幸運にも、練習を見ることができた。彼はピッチに出て、よく走っている。彼は皆にどこに走るべきか示すためにオープニングボールをプレイする。彼のタッチは今でも、他のどの選手よりも優れている。彼は選手としてすべてを勝ち取ってきた。つまり、彼はコーチとして真に強力な戦術的基礎、技術的基礎を兼ね備えた稀有な経歴を持っている。そして、選手たちが尊敬するだけの経歴も持っている」
アロンソは練習中も、よく自分で手本を示すのだという。MFグラニト・ジャカも先日『Bild』で、アーセナル時代のミケル・アルテタとの違いについて「アルテタは大事なことをボードで示す。シャビはピッチで示してみせる」と語っていた。戦術眼、そしてそれを体現する技術の両面を高いレベルで持ち合わせる指導者は、果たしてどれほどいるだろう。

前述したようにビッグクラブからの興味が取りざたされるアロンソだが、レアルやバイエルンでの経歴を考えれば、たとえ監督としての経歴が浅くとも問題にはならないだろう。同ポッドキャストでも「たとえ彼がジュード・ベリンガムのような選手を監督したとしても、彼はシャビ・アロンソであるため、選手は彼を尊敬するだろう。明らかにまだ技術的な能力も持っているので、トレーニングで選手たちに自分が望むものを示すことができるし、選手たちは皆それを尊重するはずだ」と語られた。

ユリアン・ナーゲルスマンのようなプロ経験を持たない指揮官も名を揚げるなか、現役時代の技術や経験を直接伝えられるアロンソのような指揮官はいまや貴重かもしれない。名選手、名監督にあらずという言葉もあるが、アロンソの場合は当てはまらないだろう。


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