上田綺世は大迫勇也をも超える日本の大型FWとなれるか フェイエノールトでも評価される日本人離れした“パワー”

フェイエノールトに活躍の場を移した上田 photo/Getty Images

前線でボールを収められるFWが完成すれば心強い

昨季ベルギーのセルクル・ブルージュで本格ブレイクを果たし、今夏にオランダ王者フェイエノールトへの移籍を勝ち取った日本代表FW上田綺世。日本代表でも森保一監督の信頼を掴んでおり、アジアカップも控える今季はクラブ&代表で勝負の1年となる。

ただ、ライバルとの争いは避けられない。日本ならば浅野拓磨や古橋亨梧、フェイエノールトではリーグ戦9試合で13ゴールと大暴れする強烈ライバルFWサンティアゴ・ヒメネスがいる。今のところはメキシコ代表のヒメネスがセンターフォワード1番手となっており、上田はなかなか先発できない状況だ。

それでも、チームを指揮するアルネ・スロットは上田のポテンシャルを評価している。ここまでリーグ戦での得点はユトレヒト戦で決めた1点のみだが、上田の持ち味はきっちりと指揮官に伝わっているようだ。
「上田のゴールは1ゴールだけと、多くはない。だが、上田のプレイは非常に注目に値するものがある。彼の貢献度、パワー、メンタリティはチームでも評価されている。彼は速くて機動力があり、技術的な才能にも恵まれている。加えて、彼のパワーは印象的だ」(『Walfoot』より)。

現在の日本代表の中でも、上田のパワーやジャンプ力はずば抜けている。それは浅野拓磨や古橋亨梧らが持っていない武器で、強引にマイボールとする力強さも身についてきた。それも上田が昨季ベルギーで結果を出せた理由だろう。

過去には現ヴィッセル神戸FW大迫勇也もボールを収められるセンターフォワードとしてドイツ・ブンデスリーガで活躍し、日本代表でも絶対の存在となってきた。前線でボールを収められるセンターフォワードは貴重で、そこから久保建英や三笘薫といった豪華2列目を活かすことができる。上田が大迫をも超える大型センターフォワードとなってくれれば、非常に心強い。

フェイエノールトでは、エースのヒメネスが21日のフィテッセ戦でもゴールを奪ったが、後半には足首を痛めて退いている。参戦しているチャンピオンズリーグを含め、上田の力が必要な時はくる。今のヒメネスと戦うのは厳しいが、上田がエールディヴィジで化ければ日本代表の攻撃も一段上のレベルに到達できるのではないだろうか。

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