CBなのにアタッカーより低い“85.4%”のパス成功率に…… 仏代表DFウパメカノがシティに狙われた

ウパメカノはマンCのプレッシャーに苦しんだ photo/Getty Images

ボールロストから決定的な2点目を献上

11日にチャンピオンズリーグ準々決勝1stレグが行われ、バイエルンはアウェイでマンチェスター・シティと激突。ベスト8屈指の好カードと注目を集めていた。

試合は70分を迎えた段階でホームのマンCが1点をリードしており、アウェイのバイエルンとしては悪くない結果だったはずだ。強引に同点を目指すより、0-1でホームへ戻る手もあったはず。

ところが、思わぬミスが起きた。前への意識が強かったのか、70分にバイエルンDFダヨ・ウパメカノが自陣ゴール付近でMFジャック・グリーリッシュにボールを奪われる致命的ミス。拾ったグリーリッシュは冷静にヒールでアーリング・ハーランドへと繋ぎ、そこからMFベルナルド・シウバに2点目を許してしまった。
ウパメカノは身体能力の高いセンターバックではあるが、この日はマンCのプレスにかなり苦しんでいた。狙われたところもあり、後半のウパメカノはどこへボールを出すべきか混乱しているようにも見えた。

とはいえ、最終ラインでのボールロストはご法度だ。この2点目は試合を決定づけるものとなり、その6分後にはFWアーリング・ハーランドにもゴールを許して0-3で敗北。まだ2ndレグが残っているものの、バイエルンはラスト20分の過ごし方がマズかった。0-1で折り返せれば逆転への希望も見えたが、3点差はかなり厳しい。

この日ウパメカノが記録したパス成功率は85.4%。これはスタメンで出場した中ではチーム8番目の数字となっており、セーフティに繋ぐべきセンターバックの選手としては成功率が低い。相棒のマタイス・デ・リフトは92.2%を記録しているため、同じセンターバックでもかなり数字に差がついてしまった。FWレロイ・サネ(90.3%)、キングスレイ・コマン(88.5%)といったアタッカーよりも低い成功率となったのは問題だろう。

対人戦には強さを発揮するウパメカノだが、この日はビルドアップの部分に大きな課題を残すことになった。バイエルンのセンターバックともなれば攻撃面でも要求されることは多いが、チャンピオンズリーグ・ベスト8のレベルで最終ラインでのボールロストは致命的だ。

果たして指揮官トーマス・トゥヘルは2ndレグへどう手を打つのか。マンCは同じ強度でプレスをかけてくるはずで、ウパメカノの起用は難しいか(数字は『WhoScored』より)。

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