525億円の大型補強が生み出した弊害……  スカッドが膨れ上がったチェルシーは練習も満足に行えない

ポッター監督には難易度の高いタスクが課されている photo/Getty Images

泥沼にハマっている

夏だけでなく冬にも大量の資金を費やして多くの選手を獲得したチェルシーだが、現状では恩恵よりも弊害の方が多い補強となってしまっている。グレアム・ポッター監督が望むようなトレーニングができていないようだ。
 
MFエンソ・フェルナンデスやFWミハイロ・ムドリク、FWジョアン・フェリックスなど計8人の選手を新たにスカッドに加えた今冬のチェルシー。1月に費やした金額は3億2300万ポンド(約525億円)と言われており、トップチームの選手数は31人に膨れ上がった。
 
しかしながら、若手中心の補強だったこともありすぐに効果が出ているわけではない。今年に入ってから戦った公式戦11試合のうち勝利したのはわずか1試合。奪ったゴールもわずか4点とむしろ深刻な状況に陥っている。
 
そして選手数が多くなったことにより、ポッター監督は自らが好んでいる11対11の紅白戦を練習の中で効率良く行えていないようだ。英『Daily Mail』が報じている。余った数人の選手は必要とされるまで暇を持て余したり、他の場所に移って少人数のグループで練習することを余儀なくされているという。
 
これを受け同メディアは、ポッター監督が2月初めに残していたこのようなコメントを取り上げている。
 
「これだけの選手がいれば難しいこともある。ほとんどの選手がプレイしたがっているのだから、それぞれがどのような役割を担うのかという点は課題だ。彼らはプレイしたい、ピッチに立ちたい、チームに貢献したいと考える。そうでないなら、また別の意味でこのクラブにとっての課題となる」
 
8人の新戦力をチームに迎え入れた一方、チェルシーが1月に放出した選手はMFジョルジーニョのみだった。結果的にクラブはもう少し選手の放出も推し進めるべきだったと言えるが、夏の移籍市場ではこの失敗を活かすことができるのか。ポッター監督には少なくとも今季終了までこの大所帯のチームを上手くまとめあげることが求められる。

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