スターリングとジェズスの放出は影響なし? シティが同時期に準主力FW2人を一気に手放したわけ

ジョゼップ・グアルディオラ監督はアルバレスを頼りにしていたようだ photo/Getty images

この判断は大正解だった

今夏の移籍市場でマンチェスター・シティは大きな賭けに出た。それが準主力組の放出である。

シティはラヒーム・スターリングをチェルシーに、ガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコをアーセナルに売却した。シティが得た移籍金は約1億4000万ユーロとされており、アーリング・ハーランドを含む夏の移籍市場での補強に使われた(数字は『transfermarkt』より)。

この決断は意外だった。とくにスターリングとジェズスは3トップであればどこでもプレイできるユーティリティ性を持っており、安定して数字を残すことができる。スターリングは怪我への耐性も強く、長いシーズンで常に計算できる貴重な戦力だ。
「シティがスターリングとジェズスを手放したのは驚いた。しかも同時に。その理由はアルバレスにあるといわれた。彼らはアルバレスの成長を妨げなくなかったようだ」

元マンチェスター・ユナイテッドのギャリー・ネビル氏はシティが2人のFWを同時期に手放したのは、すでに獲得していたアルバレスの存在が大きかったと英『Manchester Evening News』で話している。クラブ関係者から聞いたようで、この話は本当だと考えていいだろう。

実際にスターリングとジェズスがチームを離れた影響は感じられない。センターフォワードにはアーリング・ハーランドが収まっており、左サイドはジャック・グリーリッシュとフィル・フォーデンでローテーションしている。右サイドにはベルナルド・シウバとリヤド・マフレズがおり、ネビル氏の話に出てきたアルバレスは中央とサイドを器用にこなす。FIFAワールドカップ・カタール大会で価値を高めており、シーズン後半戦はさらに出場機会が増えると予想できる。

ただギャンブル要素が高かったのは間違いない。ケアの結果なのかハーランドは現状怪我の多い選手ではないが、ドイツ時代は頻繁に離脱していた。アルバレスは欧州未経験であり、馴染めない可能性もあったはずだ。

放出で高額な移籍金を獲得し、世代交代を進めたシティ。この判断は大成功であり、今後もプレミアリーグで首位を争うクラブになるだろう。

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