状態不安のマンU・FWサンチョはチームを離れ個別トレーニング中 リヴァプール戦で見せた真骨頂のプレイは戻ってくるか

サンチョがフェードアウトしていった2022-23シーズン前半 photo/Getty Images

シーズン序盤は躍動していたサンチョ

優勝候補の一角としてFIFAワールドカップ・カタール大会に臨んだイングランド代表は、惜しくもベスト8で敗退。若き有望株MFジュード・ベリンガムを筆頭に多くのタレントが躍動したが、1966年大会以来となる優勝は叶わなかった。そんな中、この戦いに加わることができなかったマンチェスター・ユナイテッドのFWジェイドン・サンチョは苦境に立たされているようだ。
 
チームの指揮官がエリック・テン・ハーグ監督に代わった今季は、シーズン序盤こそ好パフォーマンスを見せていたものの、時間が経つに連れ徐々に存在感が薄れていったサンチョ。今季は公式戦3ゴールを記録しているが、最後に決めたゴールは9月中旬に行われたヨーロッパリーグのシェリフ・ティラスポリ戦で、試合出場自体も10月下旬のプレミアリーグ、チェルシー戦が最後となっている。
 
英『Manchester Evening News』によれば、サンチョはワールドカップによるリーグ戦中断期間中、スペインでのマンUのチームトレーニングには参加せず、テン・ハーグ監督が推薦したコーチの下、個別にオランダでトレーニングに励んでいるという。テン・ハーグ監督は彼の状態について、このように言及していたようだ。
 
「彼はここ(スペイン)にいるのに十分な健康状態ではない。まず、ユナイテッドの最後の試合で彼の姿を見ることはできなかった。彼の状態やフィットネスが適切ではなかったんだ。だから今、彼は個別のプログラムを行っている。我々は彼がそのプログラムを終えることを望んでいるし、願わくば、すぐにでも戻ってきてほしい」
 
同メディアによれば、サンチョの個別トレーニングに期限は設定されていないようで、22日に行われるカラバオカップのバーンリー戦にサンチョが関わる可能性は低いだろうと指摘。しかし、サンチョはすでにマンUが彼に固執すべき理由を証明しているとも伝えており、8月下旬に行われたリヴァプール戦のゴールを取り上げている。
 
サンチョがこの試合で決めたのは技ありの美弾。FWアントニー・エランガからのパスをエリア内で受けると、キックフェイントで相手DFやキーパーの体勢を崩し、ゴール左へのシュートコースを自ら作り出す。彼はそこに落ち着いてボールを蹴り込み、マンUが幸先良く先制点をゲット。最終的に彼らはこの試合を2-1の勝利で終えている。
 
イングランド代表の一員としてワールドカップで活躍したFWマーカス・ラッシュフォードを始め、新加入のブラジル代表FWアントニーや、中断期間前に一気に存在感を高めた18歳のFWアレハンドロ・ガルナチョなど、サンチョがポジションを争う相手は強力だ。しかし、リヴァプール戦のようなプレイを再び見せられるようになれば、スタメンの座を奪い返すことも可能なはず。個別トレーニングを経て躍動するサンチョの姿を気長に待ちたいところだ。

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