[W杯マッチ51]先制点奪取で火のついたイングランドが余裕の試合運びを披露 セネガルは3失点で力尽きる

2ゴールに絡むなど躍動したベリンガム photo/Getty Images

先制ゴールでエンジンがかかったイングランド

MATCH 51 決勝トーナメント1回戦
2022年12月4日 22:00キックオフ(アル・バイト・スタジアム)
イングランド 3-0 セネガル

FIFAワールドカップ・カタール大会のラウンド16では、グループステージを2勝1分で突破してきた優勝候補イングランドと、カタールやエクアドルを倒して勝ち上がってきたアフリカ王者のセネガルが激突。同日に行われたフランス対ポーランドの一戦が3-1で終了したため、この試合の勝者は準々決勝でフランスとの一戦に臨むことになる。

序盤は両チームともにそれほど激しいプレイを見せることなく、ゆったりとしたペースで時間が進んでいく。それでも徐々に主導権を握ったのはイングランド。12分にはサカが右サイドから、13分にはケインが左サイドからクロスを送ったがこれは味方に合わず、チャンスとはならなかった。
少し押され気味だったセネガルは、22分にイングランドゴールに迫る。右サイド高い位置でディアタがボールを奪うと、そのまま持ち上がって中央へクロス。これにディアが合わせ、こぼれ球をサールが詰めたが、シュートはバーの上へと飛んでいった。

その後も互いに相手の隙を窺う時間が続いたが、再びセネガルがチャンスを作る。32分、今度はサールが左サイドでボールを保持すると、カットインから中央でくるりとターン。最前線へスルーパスを送る。これに反応したディアは左足で枠内へシュートを放ったが、ピックフォードが片手一本でセーブした。

イングランドには少し嫌な雰囲気が漂い始めていたが、それをゴールで断ち切った。38分、左サイドでタメを作ったケインが左サイドを駆け上がったベリンガムへとスルーパス。ベリンガムがマイナス気味に折り返すと、エリア内まで走り込んできたヘンダーソンが左足できっちりと流し込み、効率良くリードを得ることに成功した。

このゴールで勢いに乗ったイングランドは、アディショナルタイムに追加点をゲット。自陣でボールを奪ったベリンガムが自らドリブルで持ち上がると、先頭を走るフォーデンへパス。ワンタッチで並走していたケインに繋ぐと、セネガルの守護神メンディと1対1の状況に。メンディの動きを読み切ったケインは落ち着いて逆サイドへシュートを突き刺し、2-0のスコアでハーフタイムを迎えた。

32分のディアのシュートが決まっていれば、結果は大きく違っていたかもしれない photo/Getty Images

サカの追加点がセネガルの息の根を止めた

2点のビハインドを負ったセネガルは、後半頭から交代カードを3枚切る。すると50分、途中出場のマタル・サールが早速ミドルシュート。幸先良くイングランドゴールに近づいた。

ところがイングランドはセネガルの反撃を許さない。フォーデンが左サイドでルーズボールを拾うと、そのまま持ち上がり、中央へグラウンダーのクロスを送る。これに反応したサカはチップシュートでメンディをかわし、57分に試合の行方を決定づける3ゴール目が決まった。

準々決勝のフランス戦を見据え始めたサウスゲイト監督は、65分にラッシュフォードとグリーリッシュ、76分にマウントとダイアー、82分にフィリップスを投入。数人の主力選手を休ませつつ、オプションになりうる選手たちにプレイ機会を与える。

意地を見せたいセネガルは、42分にパプ・ゲイエが、44分にマタル・サールがミドルシュートでゴールを狙うが、いずれも枠を捉えきれず。余裕の試合運びを見せたイングランドが失点を0に抑え、ベスト8へ駒を進めた。続くフランス戦は激戦必至だが、必要以上に体力を消耗しなかったことが大きなアドバンテージとなるだろう。

サカの技ありチップシュートがイングランドにセーフティリードをもたらした photo/Getty Images

[スコア]
イングランド 3-0 セネガル

[得点者]
イングランド
38分 ジョーダン・ヘンダーソン
45+3分 ハリー・ケイン
57分 ブカヨ・サカ

[ポゼッション]
イングランド 52% セネガル 35% 中立13%

[シュート数]
イングランド 8 セネガル 10

[枠内シュート]
イングランド 4 セネガル 1

[イエローカード]
セネガル 1枚
カリドゥ・クリバリ

[レッドカード]
なし


[ラインナップ]
イングランド
フォーメーション:[4-3-3]

監督:ガレス・サウスゲイト

GK
ジョーダン・ピックフォード(エヴァートン)

DF
カイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)
ルーク・ショー(マンチェスター・ユナイテッド)
ジョン・ストーンズ(マンチェスター・シティ)
ハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド)

MF
デクラン・ライス(ウェストハム)
ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)
ジュード・ベリンガム(ボルシア・ドルトムント/ドイツ)

FW
ハリー・ケイン(トッテナム)
ブカヨ・サカ(アーセナル)
フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)

交代出場
65分 ブカヨ・サカ→マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)
65分 フィル・フォーデン→ジャック・グリーリッシュ(マンチェスター・シティ)
76分 ジュード・ベリンガム→メイソン・マウント(チェルシー)
76分 ジョン・ストーンズ→エリック・ダイアー(トッテナム)
82分 ジョーダン・ヘンダーソン→カルヴィン・フィリップス(マンチェスター・シティ)


セネガル
フォーメーション:[4-4-2]

監督: アリウ・シセ

GK
エドゥアール・メンディ(チェルシー/イングランド)

DF
カリドゥ・クリバリ(チェルシー/イングランド)
イスマイル・ヤコブス(モナコ/フランス)
ユスフ・サバリ(ベティス/スペイン)
アブドゥ・ディアロ(ライプツィヒ/ドイツ)

MF
ナンパリス・メンディ(レスター/イングランド))
パテ・シス(ラージョ・バジェカーノ/スペイン)
クレパン・ディアタ(モナコ/フランス)
イスマイラ・サール(ワトフォード/イングランド)

FW
ブライユ・ディア(サレルニターナ/イタリア)
イリマン・エンディアイェ(シェフィールド・ユナイテッド/イングランド)

交代出場
46分 クレパン・ディアタ→パペ・マタル・サール(トッテナム・ホットスパー/イングランド)
46分 イリマン・エンディアイェ→バンバ・ディエン(マルセイユ/フランス)
46分 パテ・シス→パプ・ゲイェ(マルセイユ/フランス)
72分 ブライユ・ディア→ファマラ・ディエディウ(アランヤスポル/トルコ)
84分 イスマイル・ヤコブス→フォデ・バロ・トゥーレ(ミラン/イタリア)

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