「日本の攻撃にはほとんど参加せず……」 10番南野拓実はまたも輝けず。上田の台頭が数少ないポジティブな要素?

南野拓実はカナダ戦で存在感示せず photo/Getty images

上田との崩しは見事だった

日本の10番の状態が心配だ。南野拓実のことである。

ワールドカップ・ロシア大会後に発足された森保ジャパンでは常に中心人物として招集されてきた南野。背番号も10と監督からの信頼は厚い。

しかしアジア最終予選では1ゴールのみに終わり、アタッカーでは三笘薫がより注目を集めた。その後の代表戦では定位置であった左サイドを三笘や久保建英、相馬勇紀に奪われており、トップ下には強力な鎌田大地というライバルがいる。今の代表での南野の立ち位置は控えだ。
そんな南野はカナダ戦に先発として出場。日本が吉田麻也を投入してシステムを4バックから3バックに変えるまでの85分までプレイした。

その85分の中でこれといったシーンはなかった。近年の所属クラブでのプレイタイムの少なさからかボールが足元につかず、ミスが目立った。59分の場面では上田綺世のポストプレイから絶好機を得たが、決めきれず。

「ほとんどボールに触れられなかった南野は攻撃の問題点に対する答えになっていない」

「悪い場面が続き、日本の攻撃にはほとんど参加せず、残念なパフォーマンスに終始してしまった」

ブラジルメディア『ge.globo』からの南野への評価は低い。攻撃面で存在感があったのは相馬勇紀や久保建英といったサイドの選手であり、85分間とプレイタイムは得たが、周囲を納得させるものではなかった。鎌田が万全であればグループステージ3試合のトップ下は南野ではなく鎌田となるだろう。

数少ないポジティブな点を挙げるとすれば、2人で惜しいシーンを作った上田の存在か。前線で体を張ってボールを収められる選手であり、バイタルエリアで前を向いて仕事をする南野と相性が良い。実際に前述した59分の突破は素晴らしい攻撃であり、今後南野を起用する際は上田とセットでピッチに送り出すのが最善だろう。

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