若手が躍動する近年のミラン
首位ナポリとの勝ち点差を8から広げたくないミランは14日、公式戦5連勝中と波に乗るフィオレンティーナを2-1で撃破した。MFアステル・ヴランクスが試合終了間際に勝ち越し弾を生んだことで、ナポリのさらなる独走を許すことなく、2022年最後の試合を締めくくっている。
試合開始直後のFWラファエル・レオンのゴールにより、幸先よく先制に成功したフィオレンティーナ戦のミラン。しかし、FWジョナタン・イコネを中心とした切れ味鋭い攻撃に苦しめられ、ミランは28分に同点ゴールを許してしまう。
それ以降はなんとかフィオレンティーナの猛攻を耐えきり、1-1のまま迎えた後半アディショナルタイム。75分から途中出場していたヴランクスが右サイドでボールを受けると、ゴール前へ質の高いアウトスイングのクロスを送る。
飛び出して処理しようとした相手キーパー、そして頭で合わせようとしたFWアンテ・レビッチもこれに触れることはできなかったが、ファーに抜けたボールが戻りながらの対応となった相手DFの足に当たり、そのままゴールイン。
ミランが土壇場で勝ち越しに成功し、勝ち点3をもぎとった。
ヴランクスは今夏にヴォルフスブルクからローンでミランに加入した20歳であり、U-21ベルギー代表の一員としてもプレイしている選手。MFサンドロ・トナーリやMFイスマエル・ベナセル、MFトンマーゾ・ポベガなどが中盤で躍動していることもあり、ここまでの公式戦出場数は4試合に留まっているが、今回巡ってきた数少ないチャンスを見事ものにしてみせた。
リーグ戦はここで一度中断期間に入るが、今回のフィオレンティーナ戦はセリエA第15節であり、シーズンはまだまだ先が長い。チームに勝ち点3をもたらしたヴランクスの活躍をステファノ・ピオリ監督が覚えていれば、年明けからより多くの出場機会が与えられるはずだ。