リオネル・メッシ、ネイマール、キリアン・ムバッペのMNMを軸にチャンピオンズリーグ制覇を目指すパリ・サンジェルマン。フランス勢が最後にチャンピオンズリーグを制したのは1992-93シーズンまで遡るが、当時欧州の頂点に立ったのはマルセイユだった。
ファイナルでマルセイユが撃破したのは、レジェンドだらけだったミランである。
当時のミランにはDFマウロ・タソッティ、フランコ・バレージ、パオロ・マルディーニ、アレッサンドロ・コスタクルタ、MFフランク・ライカールト、デメトリオ・アルベルティーニ、ロベルト・ドナドーニ、FWマルコ・ファン・バステン、ジャン・ピエール・パパンら豪華すぎるタレントが揃っていたが、ファイナルではマルセイユがレジェンド軍団を抑えて1-0の勝利を手にした。
仏『Foot365』は当時のファイナルを振り返ったバレージのコメントを取り上げているが、最後までマルセイユの守備を崩せなかった一戦についてバレージはこう振り返っている。
「当時の決勝は我々が勝つべきだったゲームで、非常に苦い思いをした。決勝までの10試合すべてに勝っていたし、良いフィナーレとすべきだった。だけど前半はバルテズのセーブでいくつかチャンスを逃し、負けてしまった。マルセイユの方が強い意志を持っていたのだろう。僅かではあるが、違いがあった」
マルセイユのゴールを守っていたのは、元フランス代表の名手ファビアン・バルテズだ。その前をバジール・ボリ、マルセル・デサイーらが守り、中盤には現フランス代表監督ディディエ・デシャン、前線にはルディ・フェラー、アレン・ボグシッチら実力者を揃えていた。
それでもグループから全勝だったミランを撃破したのはサプライズだったと言えるが、これ以降フランス勢は欧州の頂点に立てていない。今のパリは超のつくタレント軍団と言えそうだが、今回こそ欧州の頂点に届くのか。メッシとムバッペがいつまでチームに残留するか不透明なところもあるため、今季はパリにとって勝負のシーズンと言える。MNMの破壊力で欧州のライバルたちを粉砕できるのか、決勝トーナメントの戦いが楽しみだ。