インテルの目の付け所は正しかったのだろうか。今から6年前の2016年夏、インテルは約7000万ユーロを投じて2人の実力派若手プレイヤーを迎えた。
ポルトガルのスポルティングCPから4000万ユーロでMFジョアン・マリオ(当時23)を、ブラジルのサントスからFWガブリエウ・バルボサ(当時20歳)を2980万ユーロで獲得したのだ。
しかし、両者ともインテルでは思ったほどの活躍は見せられなかった。移籍金額から考えると、2人の挑戦は失敗だったと言える。
両者とも5大リーグ挑戦はこれが初のことで、それも適応に苦労した理由かもしれない。ただし伊『Gazzetta dello Sport』は、インテルの視点は悪くなかったと6年前の動きをフォローしている。というのも、今は2人とも所属クラブで充実の時間を過ごしているからだ。
ジョアン・マリオはレンタル移籍を繰り返した後、昨夏に母国ポルトガルのベンフィカへとフリーで移籍。29歳で迎えた今季はベンフィカで主力となっており、チャンピオンズリーグではユヴェントス戦を含め3ゴールをゲットするなどチームの決勝トーナメント進出に大きく貢献している。
ストライカーのガビゴルことガブリエウ・バルボサは欧州で大苦戦したが、母国ブラジルに戻ってからは大暴れしている。現在はフラメンゴでプレイしているが、10月30日にはリベルタドーレス決勝のアトレチコ・パラナエンセ戦で決勝ゴールを奪ってチームにタイトルをもたらしている。
何よりフラメンゴでは通算185試合で113ゴールと手がつけられない状況にある。ブラジルに戻ってからはセレソンに入るケースも増え、ガビゴルには欧州の水が合っていなかったのだろう。
当時のインテルはDFミランダ、フリーでMFエベル・バネガを加えるなど、積極的な補強に動いていた。もちろん移籍金額的にジョアン・マリオとガビゴルも目玉補強ではあったが、このシーズンの結果は7位と振るわなかった。
それでも視点は悪くなかったのだろう。現在は2人ともトップリーグで結果を残しており、才能は申し分ない。インテルの活かし方にも問題はあったかもしれないが、今頃2人がインテルの絶対的主力だった未来もあり得たか。