右SB、左SBを交互にプレイする冨安の多様性。逆足からクロスで好機演出 ノッティンガム・フォレスト戦で披露されたサムライの2つの武器

ノッティンガム・フォレスト戦に先発した冨安健洋 photo/Getty images

器用な選手だ

アーセナルはホームでノッティンガム・フォレストと対戦。前半に幸先よく先制すると、後半にリース・ネルソンの2ゴール含む4ゴールが生まれ、5-0と昇格組を圧倒した。

ここのところのアーセナルは後半に失速する傾向があったが、若手のネルソンが勢いを維持する2ゴールを挙げチームを勝利に導いている。

日本代表の冨安健洋は左サイドバックで先発となった。公式戦では16日のリーズ・ユナイテッド戦から5試合連続でのスタメンだ。面白いのは冨安のポジションであり、リーズ戦は左サイドバック、PSV戦は右SB、サウサンプトン戦は左SB、PSV戦は右SB、そしてノッティンガム・フォレストは左SBと左右のSBを交互にプレイしている。意図的なのか分からないが、過密日程が続く10月は冨安のユーティリティ性が発揮されている月となっている。
ユーティリティ性でいえばこの試合も冨安はボランチの位置でビルドアップに関わる場面があり、問題なくボールを捌けていた。ここでも両利きの強みが発揮されており、どちらの足からでもパスを供給できるため、相手はプレスの際に的を絞りにくい。

「先制点に大きく貢献し失点しそうなピンチでボールを奪い返した。左サイドから攻めるFWに対し苦戦することはなく、後半の立ち上がりには左足で素晴らしいクロスを供給している。ゴールにつながってもおかしくなかった」

英『football.london』ではこのように冨安を評価している。確かにガブリエウ・マルティネッリの先制点の場面では冨安が左サイドでインターセプトに成功すると、一気にボールが右サイドに展開されそこから得点が生まれた。言及されているクロスは49分のシーンで、自らの突破から最後はゴール前で味方がヘディングで合わせている。

アルテタの指示なのか後半はより積極的に攻撃参加しているように見えた。前述したクロスもそうだが、オフザボールの動きではより相手ゴールに矢印が向いており、裏取りを行うシーンが増えている。

アーセナルはワールドカップ・カタール大会が始まるまでの中断期間まで過密日程が続く。週末にはチェルシーとの大一番が控えており、11月10日には三笘薫が所属するブライトンとリーグカップで戦う。冨安VS三笘がイングランドで実現する可能性があり、注目だ。

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