デ・ブライネ不在時の“攻撃のキーマン”が躍動 わずか約24億円でやってきたフリアン・アルバレスとは何者だ

2ゴールのフリアン・アルバレス photo/Getty images

スターリングとジェズスの不在は全く感じない

ミッドウィーク開催となったプレミアリーグ第5節、マンチェスター・シティ対ノッティンガム・フォレストの一戦は6-0とホームシティの勝利となった。

快勝となったこの一戦だが、攻撃の軸であるケビン・デ・ブライネが過密日程を考慮してベンチスタートとなり、フリアン・アルバレスが同じくストライカーのアーリング・ハーランドと併用での起用となった。

表記上は[4-3-3]で3トップは右からアルバレス、ハーランド、フィル・フォーデンとなっていたが、実際はインサイドハーフのベルナルド・シウバが右サイドで幅を取り、アルバレスがハーランドの下にポジションを取るセカンドストライカーよりのトップ下のような振る舞いを見せている。
ハーランドの得点力に注目が行くゲームとなったわけだが、アルバレスの働きぶりも称賛に値するものがある。トップ下といってもデ・ブライネのようにビルドアップに関与するタイプではなく、バイタルエリアで動き回り3人目の動きで攻撃をサポートする。三角形を作るのが非常に上手く、左サイドではフォーデンとジョアン・カンセロ、右サイドではB・シウバ、イルカイ・ギュンドアンと連携し、ノッティンガム・フォレストの守備陣を崩す。ボールを持って何かをするタイプではなく、オフザボールで違いを見せる。とくに裏への抜け出しの頻度が高く、囮となるためカンセロやB・シウバは普段よりもプレイしやすい環境であったに違いない。

後半はハットトリックを達成したハーランドがベンチに下がり、デ・ブライネが投入された。ポジションでいえばアルバレスが最前線に上がり、デ・ブライネがインサイドハーフよりのトップ下を務める。

アルバレスはハーランドほど理不尽にゴールを奪えるタイプではないが、リーベル・プレートで得点を量産したようにシュートが上手い。実際に2ゴール奪っており、プレミアリーグ初得点も記録している。

さらにこの選手は献身的な守備も見せる。シンプルに足が速くハーランドらとの連携したハイプレスではノッティンガム・フォレストのビルドアップを混乱に陥れていた。

英『Manchester Evening News』ではハットトリック達成のハーランドに続く最高評価を得ている。「プレミアリーグ初出場で2ゴール。走って、走って、走ってボールを奪い返し、チームメイトのためにチャンスを生み出す」と高く評価されている。

タイプ的には違うが、アルバレスはデ・ブライネ不在時の攻撃のキーマンかもしれない。ベルギー代表MFのような創造性はないが、動き出しで違いを作る。実際にそれで得点を量産できており、1700万ユーロ(日本円にして約24億円)の移籍金は安すぎたようだ。

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