移籍市場で後手に回った今夏のマンU 最大の要因は“デ・ヨング”の存在

デ・ヨングはバルサ残留か photo/Getty Images

あとはGKマルティン・ドゥブラフカ獲得の可能性が高そうだ

FWアントニー・マテウスの獲得でアヤックスと合意に至ったマンチェスター・ユナイテッド。移籍市場閉幕直前で5人目の新戦力確保となったが、もっとスマートに立ち回ることもできたはずだ。

今夏のマンUは、プレミアリーグ開幕前にDFタイレル・マラシア、MFクリスティアン・エリクセン、DFリサンドロ・マルティネスの3選手を獲得。彼らはプレシーズンマッチからマンUの一員としてプレイしており、チームに溶け込むための時間もそれなりにあった。

その一方エリック・テン・ハーグ監督は、獲得に至ったアントニーやバルセロナのMFフレンキー・デ・ヨングなど、アヤックス時代の教え子をL・マルティネス以外にもチームに迎え入れたいと考えていたようで、早い時期から彼らに関する移籍の噂が多く流れていた。そしてマンUはアントニーもデ・ヨングも獲得できないままプレミア開幕を迎えてしまい、特に中盤の層の薄さには悩まされることになった。

結果的にブライトンとの開幕戦を1-2で落とすことになり、続くブレントフォード戦では4-0の大敗を喫してしまったマンU。第3節リヴァプール戦の前にレアル・マドリードからMFカゼミロを獲得することが急転直下で決まったが、このような状況に陥らなければぎりぎりまでデ・ヨングの獲得にこだわり続け、中盤の補強に失敗していた可能性もある。

英『Manchester Evening News』もその点について指摘。マンUが補強をスムーズに進められなかった大きな理由として、デ・ヨングを深追いしすぎたことを挙げている。

いつかは狙っている選手から離れなければならない時期が来るものだが、テン・ハーグ監督がその時期を逸したと追及しており、1月やそれ以降の移籍市場ではこの失敗を活かさなければならないと伝えている。

カゼミロの加入で中盤のクオリティ不足という最大のウィークポイントは解消することができそうだが、FWクリスティアーノ・ロナウドの去就次第ではセンターフォワードが手薄になりそうで、右サイドバックにも人員整理の余地がある。まだ選手獲得に動く可能性もあるが、もっと余裕を持ってこういった部分まで手を加えるべきだっただろう。

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