C・ロナウドは“ゴールしか”決められないFWになってしまった チャンスメイカーになれたメッシらとの違い

マンUで苦戦するロナウド photo/Getty Images

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年齢とともにチャンスメイカーへ姿を変える手もある

37歳を迎えたマンチェスター・ユナイテッドFWクリスティアーノ・ロナウドの評価が揺れている。

昨夏マンUに戻ってきたあたりまでは絶対のスーパースターとのイメージがあったが、それは昨季から今夏にかけて大きく崩れてしまった。昨季のパフォーマンスは決して悪くなかったが、チームは苦戦。またロナウドは今夏の移籍を模索しているが、チャンピオンズリーグに出場するビッグクラブが手を上げない。ロナウドを欲しがるクラブが少ないという事実も、スーパースターとの評価に傷をつけることになった。

仏『Foot365』が問題点の1つに挙げたのは、創造性の欠如だ。
ロナウドはサッカー界でも超のつく努力家であり、若い頃のドリブラースタイルから大きく形を変えてきた。デビュー当初は細身のドリブル好きな青年といった印象だったが、肉体強化に取り組むと同時に得点力アップにこだわってきた。その進化が上手くいったからこそ、ロナウドはリオネル・メッシのライバルとなり、毎年のように世界最高の座を争う関係となった。ロナウドにとって得点力アップは欠かせないものだったのだ。

しかし、30代後半に入った現在のロナウドは得点力しかアピールポイントのない選手になってしまったと言える。昨季もリーグ戦では18ゴールを挙げており、勝負強さや得点感覚に大きな衰えは感じない。だが、アシストの方は全コンペティション合わせても僅か3つと寂しいものだった。

レアル・マドリードでプレイしていた2014-15シーズンは全コンペティション合わせて61ゴールも決めるゴールモンスターとなっていた一方で、23アシストも記録。チャンスメイクの方でもチームに貢献していた。それは2015-16シーズン(15アシスト)、2016-17シーズン(12アシスト)も同様だ。当時のレアルと現在のマンUでは選手の顔ぶれに違いがあるとはいえ、ロナウドはアシストの方も二桁に乗せてきていた。

ロナウドはパスも上手い選手ではあるが、ゴールにこだわり続けてきたところがある。年齢を重ねるとともにチャンスメイカー色を強めていくアタッカーも多く、ライバルのメッシもそうだ。しかしロナウドにその発想はない。

今やロナウドの強みはゴール前での得点力に限られており、チームに組み込みづらい。監督はロナウドのフィニッシュをベースにチームを構成する必要があり、そこから逆算でチームの攻撃を作っていくのは難しいだろう。それもロナウドは守備への参加率など運動量もそこまで豊富ではない。

チャンスメイクでも力を発揮できるタイプへ変化していれば、今の評価も少し変わっていたかもしれない。ゴールにこだわり続けてきたからこそスーパースターになれたのは確かだが、37歳を迎えた今や出来るプレイが限られる選手となってしまった。

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