“エトーの後継者”と呼ばれたストライカーの現在 バルセロナで育ち18歳で得点も決めたカメルーン人FWは

バルサで将来を嘱望されたドングー photo/Getty Images

現在はフリーが続いている

昨季はシャビ・エルナンデス監督の下で、多くのカンテラ出身のプレイヤーが主力として活躍した。ガビやニコ・ゴンザレス、ロナウド・アラウホといった選手たちが新シーズンのチームをけん引していくことだろう。

そんなバルセロナで過去にカンテラでエースとして輝きを放ち、トップチームデビューも飾った経験のあるカメルーン人FWがいる。バルサでも活躍したサミュエル・エトーが立ち上げた非営利団体「エトー財団」を通してカンテラへと加入したジャン・マリー・ドングーだ。

加入から強靭なフィジカルとスピードで存在感を発揮していたドングーは、2012年にバルセロナBでエースとして活躍。2013年にバルセロナのトップチームに帯同すると、2013-14シーズンにはコパ・デル・レイのFCカルタヘナ戦でゴールを決めるなど、エトーの後継者として将来を嘱望される。
しかし翌年にルイス・スアレスが加入すると、リオネル・メッシ、ネイマールとともに“MSN”の強力3トップを形成。ドングーがつけ入る隙はなく、Bチームでのプレイが続く。クラブがUEFAチャンピオンズリーグを制し、新たな黄金期に突入する一方で、ドングーは2016年にバルセロナを退団。レアル・サラゴサへと移籍し、2部で31試合7得点を記録し実力を発揮した。

しかしその後は厳しいシーズンが続く。ジムナスティック・タラゴナやルーゴなどでプレイするも出場機会は与えられず、2020-21シーズンにはフィンランドリーグのFCホンカにも在籍。昨季はスペイン3部のサモラCFに加入するものの、12試合1ゴールでチームを退団し、現在もフリーが続いている。

圧倒的な身体能力でエースとしてラ・マシアで輝き、バルセロナのトップチームでも試合に出場するなど、10代で輝かしいキャリアスタートとなったドングーだが、現在は苦しい時間が続いている。しかしまだ27歳とこれからいくらでも逆転することは可能だ。ドングーの今後のキャリアに期待したい。

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