躍進するクラブに加入することができた
ブンデスリーガのフライブルクが日本代表のMF堂安律獲得を発表した。独『Kicker』によると移籍金は約800万ユーロ(日本円にして約11億円)で、契約期間は明かされていない。
フライブルクはドイツの1部と2部を行き来する中堅クラブで近年は成績を上げており、昨季はリーグ6位、国内のカップ戦であるDFBポカールでは決勝まで進んでいる。今夏の移籍市場ではすでにマティアス・ギンターをはじめ即戦力を獲得しており、アウクスブルクのFWミヒャエル・グレゴリッチュの獲得を目指すなど、来季のELに向けて戦力アップを図っている。
フライブルクは[3-4-3]と[4-4-2]を使い分けるチームで、堅守速攻をチームスタイルとしている。守備が機能しており46失点は昨季リーグで5番目の好成績だった。終盤に失点が重なり最後の4試合で12失点してしまったが、そこを抑えられたらより優秀な成績でシーズンを終えられたはずだ。
監督は2011年からチームを指揮するクリスティアン・シュトライヒで躍進するクラブを支える名将だ。守備組織、ビルドアップのやり方とチームに戦術を浸透させており、後方からの組み立てでは積極的にセンターバックが持ち上がって攻撃を支える。監督の在籍年数が長いため途中解任でチームの方向性が変わる心配もなく、堂安としては素晴らしいクラブを選んだ。
「律は非常に才能のある選手だ。1対1で勝負でき、ゴールを奪う方法を知っている。ビーレフェルトではブンデスリーガでプレイできることを示し、獲得できて嬉しいよ」
同紙ではスポーツディレクターのクレメンス・ハルテンバッハ氏が堂安についてコメントを残している。ローン移籍で加わったビーレフェルト時代から堂安に注目していたようで、待望の獲得となった。
堂安のライバルとなるのはシャドーやサイドハーフの選手だろう。ハンガリー代表のロランド・サライやヴィンチェンツォ・グリフォらが昨季は重宝されており、グリフォは9ゴール7アシストとチームの得点源であった。フライブルクの前線に求められるのは守備意識の高さ、時間を作れるキープ力、単独で局面を打開できる強さであり、堂安は来季存在感を示すことができるのか。