C・ロナウド迎えたのに“アシスト数ゼロ”…… ワン・ビサカに不足していた現代SBの攻撃性

守備では一定の評価を得るアーロン・ワン・ビサカ photo/Getty Images

1対1の守備には定評があるが……

今のイングランドはリヴァプールのトレント・アレクサンダー・アーノルド、マンチェスター・シティのカイル・ウォーカー、チェルシーのリース・ジェイムズなど右のサイドバックに実力者が集まっているが、このリストの中から漏れつつある選手がいる。

2019年の夏にクリスタル・パレスから5000万ポンドもの移籍金でマンチェスター・ユナイテッドに加わったDFアーロン・ワン・ビサカ(24)である。

「スパイダー」なんて異名まであるワン・ビサカは1対1の守備に強みがあり、ドリブルで突破するのが非常に難しい大型サイドバックだ。ワン・ビサカもイングランド代表右サイドバック候補の1人ではあったが、今季はマンUでリーグ戦20試合の出場に留まるなど出番が減少。話題に挙がる機会も減ってしまった。
サイドバックにとって第一の仕事は守備であり、その点においてワン・ビサカは良い選手だ。しかし、現代のサイドバックには様々な能力が求められる。ゲームメイク、チャンスメイクなど、サイドバックから攻撃がスタートする。その部分をワン・ビサカはあまり得意としていない。

マンUにはFWクリスティアーノ・ロナウドも復帰したが、今季ワン・ビサカのアシスト数はゼロ。クロスに抜群の強さを見せるロナウドを右サイドから活かせないのはもったいない。ワン・ビサカはクリスタル・パレス時代を合わせても、プレミアでは通算131試合で2ゴール11アシストの成績に留まっている。攻撃部分では物足りないと言わざるを得ない。

ワン・ビサカが評価を上げるには、攻撃部分を磨くしかない。中堅クラブならまだしも、マンUのようなビッグクラブで最高の評価を得るには攻撃面でも数字を上げていく必要がある。まだ24歳と若い選手だが、その部分を磨いていけるのか。現代のサイドバックに求められる基準は非常に高くなっている。

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