今年のW杯での先発もあり得る
近年の活躍ぶりではパリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペの方が上だが、才能ならば負けていないと言われてきたのがバルセロナFWウスマン・デンベレだ。
2人は同じフランス代表選手で、2018年のワールドカップや昨夏のEURO2020でも一緒に戦ってきた。ただ、デンベレの方は度重なる怪我もあって代表監督ディディエ・デシャンの信頼を確保しきれていないところがある。
才能は本物だ。今季はシャビ・エルナンデスがバルセロナの指揮官に就任したところから急激にペースアップし、2月20日のバレンシア戦からアシスト量産状態へ突入。今季リーグ戦は20試合の出場に留まっているが、アシスト数は13に達している。コンディションが安定しているときのデンベレは本物だ。
シャビ体制になってからは、全コンペティション合わせると125.6分ごとにゴールかアシストを記録していることになり、これはロナルド・クーマン体制時を上回る(168.6分)。
気になるのは今年のワールドカップか。デンベレは器用に両足を使う選手でもあり、左サイドでも右サイドでも対応可能だ。アトレティコ・マドリードでFWアントワーヌ・グリーズマンの数字が上がってこないことを考えると、右にデンベレ、左にムバッペ、中央にカリム・ベンゼマなんてトリオも面白い。
今季後半戦のデンベレ復活劇は本物なのか。これがワールドカップ本番まで継続するならば、デンベレが定位置を確保しても不思議はないだろう。