ソン・フンミン、レノン、ファン・デル・ファールトも“大バーゲン” スパーズが実現してきた絶妙補強

トッテナムを上位へ押し上げたファン・デル・ファールト photo/Getty Images

次なるバーゲン補強候補と言われるのは……

21世紀のトッテナムを振り返ると、大ヒットと呼べる補強の多さが目につく。

例えば2004年には、ウェストハムからFWジャーメイン・デフォーをボビー・ザモラ&700万ポンドの移籍金で獲得。デフォーはトッテナムの歴史に名を刻む名ストライカーであり、これもバーゲン補強と言っていい。

翌年にはリーズ・ユナイテッドから快速ドリブラーのアーロン・レノンを100万ポンド、2007年には同じくリーズから左サイドバックを長く務めたダニー・ローズを100万ポンド、サウサンプトンからはその後大ブレイクすることになるFWガレス・ベイルを700万ポンドで引き抜いた。
ベテランでは2010年にオランダ人MFラファエル・ファン・デル・ファールトをレアル・マドリードから800万ポンドで獲得し、ファン・デル・ファールトは経験豊富なテクニシャンとして2010-11、2011-12シーズンにプレミアリーグで二桁得点を記録した。特に2010-11シーズンはハリー・レドナップの下でチャンピオンズリーグ・ベスト8に進出する快挙も成し遂げており、これはバーゲン補強に支えられていたところが大きい。

今も守護神を務めるGKウーゴ・ロリスは2012年にリヨンから1100万ポンド、2015年にはMKドンズから若き逸材デル・アリを500万ポンドで獲得するなど、やはりヒット補強は多い。デル・アリも現在はエヴァートンで苦戦しているが、一時はイングランド代表の主力にまで登り詰めた才能だ。トッテナムのスカウティング部門は見事と言える

早くもブレイクし始めるクルゼフスキ photo/Getty Images

やや高額だが、レヴァークーゼンから2200万ポンドで獲得したFWソン・フンミンもバーゲンと言っていいだろう。このお値段で100ゴール以上決めてくれているソン・フンミンは今やプレミアリーグを代表するアタッカーであり、その貢献度は圧巻だ。

彼らに続くバーゲン補強となるだろうか。現在英『Planet Football』が注目しているのが、ユヴェントスからレンタルで加えているMFデヤン・クルゼフスキだ。今冬の加入からスムーズにフィットしたクルゼフスキは、ソン・フンミンやハリー・ケインと巧みな連係を見せている。

契約では2500万ポンドを支払えば完全移籍での獲得が可能とされており、同メディアはそのお値段でもお買い得と見ているのだ。21歳と若いことを考えると、それこそソン・フンミンと同じように長期的な活躍が期待できる。

今夏の補強へバーゲン第一号となれば言うことなしだが、クルゼフスキはその期待に応えられるか。もちろんクルゼフスキだけでなく、今夏には指揮官アントニオ・コンテの要求を満たすプレイヤーを数枚は加えたい。近年は移籍金が高騰しているものの、その時代だからこそバーゲン補強を実現させたいところだ。

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