マルディーニの薫陶を受け、トモリはセリエA屈指のCBに イングランド代表定着&W杯出場へ滑り込みなるか

トモリはミランに欠かせない守備者となった photo/Getty Images

3月に行われた代表戦には招集されていない

11年ぶりとなるスクデット獲得へ向け、ライバル・インテルとリーグタイトルを争っているミラン。そんな好調ミランにとって大きかったのがDFフィカヨ・トモリの存在だ。

2021年冬にミランへと加入したトモリは、すぐさま主力として定着。今季途中からはピエール・カルルがトモリの相棒を務めるようになり、ミランが誇る鉄壁のセンターバックコンビが完成した。

GKのメニャンを除いたミランのフィールドプレイヤーの中で、最もリーグ戦の出場時間が多い選手がトモリだ。タックル成功数はトモリがチーム1位。空中戦の勝利数はFWのジルーに次いでチーム2位。チームが記録した16回のクリーンシートのうち、12回にトモリがいた。英『Daily Mail』によれば、トモリが出場した試合では1試合あたりの失点数が0.7だが、欠場した7試合では1.6に上昇しているそうだ。

こういったデータからもわかる通り、ミランのディフェンスにおけるトモリの貢献度は絶大だ。同メディアによれば、現在はクラブのスポーツディレクターを務めるミランのレジェンド、パオロ・マルディーニ氏からの教えも大きいようだ。

現役時代は左サイドバックやセンターバックのポジションで、数々の名選手と対戦してきたマルディーニ氏。彼はその経験や知識を選手たちに伝えているようで、ディフェンスの重要な場面での体の使い方や、イタリアのストライカーがディフェンダーの動きにどう反応するか、それに対応するための優れたポジショニングや察知能力について、といった内容をレッスンしているという。

マルディーニの指導の甲斐もあり、セリエA屈指のセンターバックへと上り詰めたトモリ。気になるのはイングランド代表での立ち位置だ。11月に開催されるカタールワールドカップに向け、代表メンバー定着を目指したいところだが、3月に行われたスイス代表、コートジボワール代表との親善試合2連戦には招集されていない。

代表でトモリのライバルとなりそうなのは、マンチェスター・シティのストーンズや、ウォルバーハンプトンのコーディ、アストン・ヴィラのミングス、マンチェスター・ユナイテッドのマグワイア、アーセナルのホワイトなど。いずれもプレミアリーグで活躍するビッグネームだが、実力だけを考えればトモリも十分に割って入ることができそうだ。

直近の代表戦で言えば、6月にUEFAネーションズリーグの試合が控えている。理想のシナリオはミランでスクデットを獲得し、ガレス・サウスゲイト監督を振り向かせ、この試合に出場することだろう。恐らくその先にトモリのカタールワールドカップ出場が待っている(データは『SofaScore』より)。

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