若き中盤戦士に任せてみるのも面白い
はたして来季、ACミランのキャプテンは誰が務めるのだろうか。かつてはフランコ・バレージやパオロ・マルディーニなど、歴代のレジェンドたちも任されたミランの主将という役割。今季はDFアレッシオ・ロマニョーリが務めているものの、現在の彼には夏の移籍市場におけるラツィオ行きの噂が浮上している状況だ。退団となれば、ミランは新たなカピターノを選ばなければならなくなる。
そうなれば、いったい誰が適任か。2021-22シーズンも終盤戦を迎え、現地ではそんな話題も議論されるようになってきた。ここのところ腕章を巻いているダビデ・カラブリア、経験豊富なベテランのシモン・ケアー、チームの中心となってきたサンドロ・トナーリ……。SNS上でもさまざまな意見が飛び交っており、現地ファンもこの話題に対しての関心は高いようだ。
長期的な目線で見れば、トナーリは興味深い選択肢だろう。まだ21歳と若い選手ではあるものの、ピッチを広く見渡せる視野の広さに加えて、すでに安定した出場機会を得ている面も大きい。遅かれ早かれ将来的には主将を任せたい選手だけに、ロマニョーリ退団となればこのタイミングで彼に腕章を託してみるのはアリだ。
さらに、現状では有力候補の1人であるカラブリアの状態が安定しないのも気がかりだ。頼れる存在ではあるものの、ここのところはファンを納得させるだけのパフォーマンスは披露することができていない同選手。今夏クラブが新たなセンターバックを補強することとなれば、現在臨時で同ポジションを任されているピエール・カルルが本職の右SBにスライドしてくる可能性も高い。「今の状態でカルルがライバルとなれば、カラブリアは定位置を奪われるかもしれない」と伊『calciomercato』も見解を示しているだけに、ピッチにいる時間が長い可能性が高いトナーリの方が新たな主将には適任かもしれない。
今は自由にプレイさせたほうが本人の成長につながるとの考えもあるだろうが、ミランで見てみたいトナーリのキャプテン就任。はたして、来季のロッソネリを牽引するリーダーは誰になるのか。まずはロマニョーリの去就次第だが、その動向には注目しておきたい。