ミラン逆転の望みを絶った疑惑の判定 インテルは3-0の完勝でコッパイタリア決勝へ

審判に抗議するピオリ監督 photo/Getty Images

今月のインテルはユヴェントス&ミランから勝利

現地時間19日、コッパ・イタリア準決勝2ndレグ、インテルvsミランのビッグマッチが行われた。1stレグはスコアレスドローとなっていたこの2チームの対戦だが、今回の試合では前半にラウタロ・マルティネスが2ゴールを決め、インテルがリード。2-0で前半を折り返した。

後半に入ると2点のビハインドを取り戻すべくミランが動く。ブラヒム・ディアスとジュニオール・メシアスを投入し、守備のバランスを崩して攻勢をかける。前半はほとんど左サイドからの仕掛けのみに終わっていたミランだったが、後半は右からも中央からも仕掛けられるようになり、ゴールに迫る場面も増えた。

66分には、イスマエル・ベナセルがコーナーキックのこぼれ球に反応。地を這うような弾丸シュートを決め、ついにミランが反撃の狼煙をあげたかに思われた。

シュートが決まった直後、インテルの選手たちが審判にかけよる。コーナーキックのボールに触れていたフィカヨ・トモリのハンドをアピールしたのだ。VARによる確認が行われた結果、トモリのハンドはないと判断されたが、今度はシュートの瞬間にGKサミル・ハンダノビッチの前を横切っていたピエール・カルルのオフサイドの可能性が示唆される。そしてVARでの確認によりカルルのオフサイドは認められ、ベナセルのゴールは取り消しとなってしまったのだ。

たしかにカルルの動きがハンダノビッチの目線を遮ったと判断することもできそうだが、かなり際どいシーンである。試合後に『SportMediaset』の取材に応じたミランのステファノ・ピオリ監督も、この判定には異議を唱えている。

「ハンダノビッチの反応を見てみろ。彼は何もしていない。もしミランの選手が彼の視界を遮っていたら、すぐに抗議に走っていただろう」

もしベナセルのゴールが認められていればスコアは2-1となり、ミランの追い上げムードとなっていたはず。しかし実際にはインテルが追加点を奪い、3-0で試合終了。この判定のせいでミランが負けたとは到底言えない試合内容ではあったが、逆転のきっかけが消えてしまったことは事実。ミランにとっては厳しい結果となったが、リーグ優勝争いでもインテルに負けてしまわないよう、切り替えて残りの試合に挑んでいくしかない。

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