リールの守備崩壊を止めた《伏兵GK》に称賛を ベンチ外から這い上がった男に集まる注目

リールで印象的な活躍を披露しているジャルディン photo/Getty Images

苦しんでいたチームを救った守護神

昨季リーグ・アンを制したリールにおいて、大きな強みとなっていたのが高い守備力だ。リーグ最少となる失点数(23点)を誇ったディフェンス陣はまさに鉄壁。絶対的守護神としてチームの最後方に君臨していたフランス代表GKマイク・メニャンを中心として、同クラブは非常に安定した戦いを披露することができていた。

しかし、そのメニャンがACミランへと移籍してしまった今季、リールは強みだったはずの守備面で苦労を強いられることとなってしまった。昨年末までにこなしたリーグ戦19試合のうち、同クラブがクリーンシートを達成したのはわずか“2試合”のみ。メニャンの穴埋め役として期待されたクロアチア代表GKイヴォ・グルビッチのパフォーマンスも安定せず、今季中盤戦までのリールは苦しい時間を送ることになっていたと言えよう。

だが現在、そんな難しい状況にあったリールには救世主が登場している。その救世主とは、シーズン後半戦からグルビッチに代わって正守護神の座を射止めたブラジル人GKレオ・ジャルディンだ。
今季は開幕からのリーグ戦2試合で連続してスタメン出場を果たすも、第3節以降は長きにわたって試合に絡めない時間が続いていたジャルディン。第7節から第22節までの約4カ月間はベンチ入りすらできぬ期間も経験し、次第にチーム内での存在感は薄まっていたと言っていい。しかし、同選手は第24節のモンペリエ戦で再びスタメンに抜擢されると、それまで守備が安定しなかったリールを救う存在に。このモンペリエ戦を無失点で切り抜けると、ジャルディンはそこから7試合連続でクリーンシートを達成。それまでの守備崩壊が嘘だったかのように、リールは安定したディフェンスを披露し始めたのだ。

残念ながら連続無失点記録は第31節のアンジェ戦(△1-1)で途切れてしまったものの、リールに再び昨季のような安定感をもたらしたジャルディン。仏『FootMercato』も、そんな同選手には「リールに突然現れたメニャンの穴埋め役」との評価を与えている。リールを甦らせたブラジル人GK。そんな守護神の活躍からは今後も目が離せない。

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