今週はワールドカップ・カタール大会出場国が決まり始めたこともあり、各大陸予選が世界的な注目を集めてきた。
しかし、クラブの戦いも忘れてはならない。優勝争いはもちろんだが、残留争いも佳境だ。各クラブは代表へ合流していた選手を早期に呼び戻すなど準備を始めており、今週末より各リーグ戦が再開する。
日本人選手所属クラブでは4月2日に予定されているブンデスリーガ第28節アルミニア・ビーレフェルトVSシュツットガルトの一戦に注目が集まる。
17位と降格圏に沈むアルミニア・ビーレフェルトにはMF奥川雅也、14位とまだまだ安心できないシュツットガルトにはDF伊藤洋輝、さらには日本代表を早めに離れたMF遠藤航がいる。両チームの勝ち点差は僅か1点で、残留へ大きな対戦だ。
独『Aktuelle Nachrichten』がスポットを当てたのは、アルミニア・ビーレフェルトの奥川だ。ここまでアルミニア・ビーレフェルトはチーム全体のシュート数がリーグワースト3位の295本と少なく、得点数はリーグワーストの22点だ。
このうちチームトップとなる8点を奪っているのが奥川で、同メディアは20歳のオーストリア人MFパトリック・ヴィマー(3得点)とともにアルミニア・ビーレフェルトで違いを生み出せる特別な選手と称える。
チーム全体でシュートチャンスが限られていることもあり、奥川もシュートは24本しか打てていない。それでも8点決めているところに奥川の凄さがあり、アルミニア・ビーレフェルトのサポーターが奥川のシュートに期待をかけるのは当然だ。3本に1本はネットを揺らしていることになり、2列目を主戦場とする選手ながら決定力が高い。
この2人と、ジョーカーになると期待される34歳のベテランFWファビアン・クロスがアルミニア・ビーレフェルトの希望だ。代表に招集されている選手が多くないため、コンディション的にはアルミニア・ビーレフェルトが有利とも考えられる。それこそシュツットガルトの遠藤にはかなり疲労が溜まっているはずだ。
もう残留へ黒星は絶対に許されないが、代表マッチウィーク明け一発目の大一番を制するのはどちらか。両軍の日本人選手にかかる期待は大きい(数字は『WhoScored』より)。