飯野だけじゃない鳥栖が持つ左サイドの槍 “元高校ナンバーワンストライカー”岩崎悠人がたどり着いた新境地

新たなポジションで躍動する岩崎悠人 photo/Getty images

ブレイクの兆しを見せている

昨季までチームを支えたエドゥアルドや小屋松知哉、仙頭啓矢など複数の主力をオフシーズンに放出したサガン鳥栖。そのため、今季は難しいシーズンになるかと思われたが、ここまで1勝3分と負けがなく、まずまずのスタートを切っている。直近の浦和レッズ戦では後半に垣田裕暉がゴールを決め、初勝利を飾った。

その浦和戦で目立ったのは両ウイングバックの働きだ。右には昨季チームに定着した飯野七聖が、左は岩崎悠人が務めている。彼らは運動量が豊富であり、攻撃時はチームの槍として好機を演出している。

岩崎といえばWBというよりはFWのイメージが強い選手だ。京都橘高校在籍時は冬の高校サッカー選手権で活躍しており、高校ナンバーワンストライカーとも呼ばれていた。その後加入した京都サンガF.C.でもセンターフォワードやサイドアタッカーとしての起用が目立っており、鳥栖にきた昨季も前線で使われている。それでも、今季は開幕から左WBでピッチに立っており、4試合連続でのフル出場を果たしている。

FWとしては芽の出なかった同選手だが、このコンバートは大当たりだ。WBに必要な運動量はすでに備えており、フルタイムでプレイしても守備での強度が落ちない。それはスタッツに表れており、浦和戦ではチーム最多となる12.6kmの走行距離と44回のスプリント数を記録している。守備時の寄せも速く、浦和戦では3度のタックルに、2回のインターセプトを成功させた。

攻撃面では縦への意識が強く、推進力のあるドリブルで左サイドから好機を生み出している。FWとしてプレイしていた経験もあってか外のラインだけでなく、内側のラインでもプレイ可能であり、32分の場面がまさにその例だ。後方からのフィードに反応した岩崎は左サイドから中に流れてボールを受け、最後はストライカーのようなボックス内での強さを見せてシュートを放っている。残念ながら枠は捉えられなかったが、彼のFWとしての経験が生きた場面だ。

2017年にプロ入りを果たすも思うようなキャリアを描くことができていない岩崎。それでも、WBとしてのパフォーマンスはJリーグ屈指であり、別のポジションでブレイクの兆しを見せている。次節は18日の横浜F・マリノス戦であり、彼の躍動に期待だ(データは『Jリーグ公式』『SofaScore』より)。

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