ミランは完全に復活したのか 優勝した2010-11シーズンを超える“55ポイント”の衝撃

優勝争いに絡むミラン photo/Getty Images

優勝を狙える態勢は整った

名門ミランは完全に復活したのだろうか。リーグ戦25試合を消化して勝ち点55を奪うパフォーマンスが注目を集めている。

現時点で首位に立っているのだから注目されるのは当たり前なのだが、理由はそれだけではない。ミランが最後にリーグ制覇を達成した2010-11シーズンは、25試合消化時点で52ポイントしか獲得していなかったのだ。つまり、今季のミランは優勝した当時よりもハイペースで勝ち点を積み重ねていることになる。

当時のミランは最終的に勝ち点を82まで伸ばして優勝しており、24勝10分4敗という成績だった。対して今のチームは25試合消化時点で17勝4分4敗。すでに黒星の数は当時に並んでしまったが、それでも現チームの方が25節消化時点では多くの勝ち点を稼いでいる。
2位インテル(54)、3位ナポリ(53)と後ろにライバルがピタリとつけていることもあり、ミランの勝ち点を特別に感じない者もいるだろう。しかもインテルの場合はミランとナポリより1試合消化が少なくなっており、ミランは2010-11シーズン以上のペースなのに首位を守れない可能性がある。それだけ今季のセリエA優勝争いは熾烈ということだ。

伊『Gazzetta dello Sport』によれば、今季のミランの勝ち点獲得ペースは2003-04シーズン以来のことだという。当時はカルロ・アンチェロッティの下でリーグ制覇を果たしており、メンバーにはDFカフー、アレッサンドロ・ネスタ、パオロ・マルディーニ、アレッサンドロ・コスタクルタ、MFアンドレア・ピルロ、ジェンナーロ・ガットゥーゾ、クラレンス・セードルフ、カカー、ルイ・コスタ、FWアンドリー・シェフチェンコ、フィリッポ・インザーギ、ヨン・ダール・トマソンら超豪華なメンバーが揃っていた時代だ。

その時は25試合終了時点で20勝4分1敗で64ポイントも稼いでいた。当時は18チームで構成されていたため34試合しかなかったが、それで勝ち点82を稼いでいる。

さすがにこのチームとは比較しづらいが、今季のミランがかなり良いペースで白星を重ねているのは事実だ。ライバルのインテルが好調を維持しているためスクデットは簡単ではないが、ステファノ・ピオリの下でミランは確実に名門完全復活への手応えを掴み始めているはずだ。

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