ストライカーにも世代交代の波? 変わり始める“世界最高のFWトップ10”の顔ぶれ

ジョタはワールドクラスへの道駆け上がっている photo/Getty Images

ロナウド、スアレス、オバメヤンらは評価を落としている

前回のワールドカップ・ロシア大会が行われた4年前は、まだルイス・スアレスやセルヒオ・アグエロ、エディンソン・カバーニといったFWたちが世界最高のストライカー候補に入ってきていた。しかし、今は徐々に顔ぶれが変わってきている。

特にここ1、2年ほどで旬のストライカーも世代交代したところがあり、ベテランになったスアレスやカバーニ、アーセナルで調子を崩したピエール・エメリク・オバメヤンらはもうTOP10に入ってこないだろう(アグエロは引退)。マンチェスター・ユナイテッドに復帰したFWクリスティアーノ・ロナウドも今季は少し怪しい。

代わりに評価を上げてきたのは、リヴァプールで豊富な得点パターンを披露するディオゴ・ジョタ、フィオレンティーナからユヴェントスにステップアップしたドゥシャン・ヴラホビッチ、インテルとアルゼンチン代表で確固たる地位を築き始めたラウタロ・マルティネス、さらには昨夏のEURO2020で強烈なインパクトを残したレヴァークーゼン所属のチェコ代表FWパトリック・シックも今季はブンデスリーガで絶好調だ。

シックは昨夏のEURO2020で化けた photo/Getty Images

2020年代のサッカー界を前線から引っ張るのは誰だ

英『FourFourTwo』は最新の「現世界最高のストライカーTOP10」と題した特集で、ラウタロを10位、シックを8位、ジョタを7位に入れている。残念ながらヴラホビッチはTOP10に入っていないが、ヴラホビッチの場合はまだチャンピオンズリーグやワールドカップといったビッグコンペティションでの実績が乏しい。ユヴェントスと今年のワールドカップ・カタール大会でのアピール次第といったところか。

他には9位にチェルシーFWロメル・ルカク、6位にクリスティアーノ・ロナウド、5位にトッテナムFWハリー・ケイン、4位パリ・サンジェルマンFWキリアン・ムバッペ、3位レアル・マドリードFWカリム・ベンゼマ、2位ドルトムントFWアーリング・ハーランド、1位バイエルンFWロベルト・レヴァンドフスキが入っているが、満場一致で納得となるのは上位4名くらいか。

ルカクもチェルシー移籍後は調子が上がらず、ケインも今季はチームが混乱していたこともあって数字が伸びていない。2人とも28歳と成熟の次期を迎えているが、今季は足踏み状態だ。

一方でベテランのベンゼマ、レヴァンドフスキが評価を伸ばし続けており、まだまだ全盛期が続いている。レヴァンドフスキが現世界最高のFWとの評価には誰もが納得するだろう。

とはいえ、確実にストライカーにも世代交代の波がきている。2010年代はロナウド、リオネル・メッシ、レヴァンドフスキ、スアレスら得点を量産するアタッカーたちがサッカー界を大いに盛り上げてくれたが、これからの時代を引っ張るストライカーは誰になるのか。最有力候補はハーランド、ムバッペといったところだが、急激に評価を伸ばしてきたヴラホビッチやリールで奮闘するカナダ代表FWジョナサン・デイビッドらの成長にも期待がかかる。

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