この1年半は不満の残る時間に
2020年のマンチェスター・ユナイテッド加入から1年半。MFドニー・ファン・デ・ベークの出場試合数は50試合に到達した。
ただ、納得のいかない50試合となっているのは誰の目にも明らかだろう。この1年半はファン・デ・ベークのキャリアに急ブレーキがかかっている。オランダ代表の方でも昨年3月以降は出場することができていない状態で、このままでは今年のワールドカップも危ない。
アヤックス時代のファン・デ・ベークは見事なパフォーマンスを披露していたが、マンU側にはファン・デ・ベークをどう活かすのか明確なプランがなかったように思える。中盤にはポール・ポグバ、ブルーノ・フェルナンデス、フレッジ、スコット・マクトミネイら実力者が揃っており、マンUがファン・デ・ベーク獲得に3500万ポンドも費やす必要があったのかは疑わしい。
ファン・デ・ベークは15日のアストン・ヴィラ戦でマンU通算50試合出場を果たしたわけだが、出場時間はたったの1分。何とも寂しいメモリアルゲームとなってしまった。
これはアストン・ヴィラ戦に限ったことではない。今季ファン・デ・ベークはリーグ戦で8試合出番を得ているが、そのうち10分以上プレイしたのは2試合のみだ。昨年11月のチェルシー戦とアーセナル戦は1分ずつ、12月のクリスタル・パレス戦は4分、続くノリッジ・シティ戦は2分ピッチに立っただけだ。
ここまでマンUでは計1837分のプレイに留まっており、1試合平均のプレイタイムは僅か36.7分となっている(数字は『Squawka』より)。前オーレ・グンナー・スールシャール体制からファン・デ・ベークは不満を露わにする場面があったが、これだけのプレイタイムならば不満を溜めこむのも無理はない。
まだ24歳と若いファン・デ・ベークはプレイタイムを確保できる環境へ向かうべきだろう。このままマンUに残っていても状況が変化するかは微妙なところで、ワールドカップまでに状況を変えたい。